【主張】民主党大会 改憲への姿勢は買いたい
(2004年1月14日 産経新聞社説)
■民主党――外交でも選択肢を磨け
(2004年1月14日 朝日新聞社説)
[民主党大会]「いまさら『国連待機部隊』とは」
(2004年1月14日 読売新聞社説)
社説1 民主党の国連待機部隊構想への疑問
(2004年1月14日 日本経済新聞社説)
これだけ、今の民主党は注目されているということだろう。現在の小泉政権に寄せられる期待がいかに風前の灯であるかを物語る。
首相の正月靖国参拝問題で、朝日以外の各誌からボコボコに叩かれた管直人だが、今回の民主党大会でも、総合するとあまりいい評価ではないようだ。
各誌とも、今回の民主党党大会での、夏の参院選に向ける方針としてポイントになるのは外交問題・国際協力体制にあると見ている。ずばり自衛隊派兵問題だろう。管代表は自衛隊とは別の「国連待機部隊」を設立し、国連の要請によってのみ海外活動に参加できる体制を提案している。
なんだかなぁ。
読売の鼻息が荒い。大反対、言語道断という勢いだ。顔を真っ赤にし青筋をたてる勢いを差し引けば、大筋としては妥当な議論だろう。
日経も国連待機部隊には反対の方針。
産経は今の憲法を取り巻く環境を常々憂いていたため、改憲についての民主党の姿勢は買いながらも、「国連待機部隊」については「なんじゃそりゃ」と渋い顔だ。
ただ、「国連待機部隊」について各誌の主張を並べてみると、日経が説得力において一歩抜きん出ている気がする。
日経は「国連待機部隊」発足に対する反対根拠として、
(1)準備、費用の圧迫
(2)出向形態の妥当性
(3)自主的判断の欠如に関する正当性
の3つを上げている。(1),(2)は実際問題、(3)は根本的な問題だろう。これらのポイントをしっかり明記しているだけでも相当に意見が整理されている。
他誌が問題にしているのは(3)だけだ。このポイントだけを採ってみても、日経が優れていると思う。
事の発端は、日本が「自主的な判断」で、「武力行為」を発動したときが第九条に抵触する、という問題意識だ。これでは「日本の自主的判断」でなければ「武力行為」をしてもよい、という極論に走りかねない。「自国の判断放棄」という問題と、「結果としての平和貢献」という問題の両端をきっちり指摘しないと、管代表を論駁することはできない。その両端の指摘は、日経がいちばんわかりやすい。読売は取り乱しながらも、一応その両方の問題点を抑えているが、論理的にまとまった書き方とは言い難い。
そもそも、産経が指摘しているように、民主党内では、この「国連待機部隊」についての見解が一致していないのだから話にならない。いわんや、提案そのものが妥当でないのでは、叩き潰される案のために一生懸命に党内意見を調整するムダを犯すことになる。
そのムダを「がんばるべきだ」と論じる朝日は血迷ったとしか思えない。主張のレベルが、他の3誌にまったく追いついていない。構造改革の具現政策、正月参拝問題などで現政権を叩いてきた朝日としては、民主党に肩入れしたい気持ちが働いているのかもしれないが、むしろ朝日内部で賛否両論が飛び交い、どこに対してもあたりさわりのない意見にこじんまりと纏まった、という記事に見える。世の中は、励ませばいいってもんでもあるまい。
(2004年1月14日 産経新聞社説)
■民主党――外交でも選択肢を磨け
(2004年1月14日 朝日新聞社説)
[民主党大会]「いまさら『国連待機部隊』とは」
(2004年1月14日 読売新聞社説)
社説1 民主党の国連待機部隊構想への疑問
(2004年1月14日 日本経済新聞社説)
これだけ、今の民主党は注目されているということだろう。現在の小泉政権に寄せられる期待がいかに風前の灯であるかを物語る。
首相の正月靖国参拝問題で、朝日以外の各誌からボコボコに叩かれた管直人だが、今回の民主党大会でも、総合するとあまりいい評価ではないようだ。
各誌とも、今回の民主党党大会での、夏の参院選に向ける方針としてポイントになるのは外交問題・国際協力体制にあると見ている。ずばり自衛隊派兵問題だろう。管代表は自衛隊とは別の「国連待機部隊」を設立し、国連の要請によってのみ海外活動に参加できる体制を提案している。
なんだかなぁ。
読売の鼻息が荒い。大反対、言語道断という勢いだ。顔を真っ赤にし青筋をたてる勢いを差し引けば、大筋としては妥当な議論だろう。
日経も国連待機部隊には反対の方針。
産経は今の憲法を取り巻く環境を常々憂いていたため、改憲についての民主党の姿勢は買いながらも、「国連待機部隊」については「なんじゃそりゃ」と渋い顔だ。
ただ、「国連待機部隊」について各誌の主張を並べてみると、日経が説得力において一歩抜きん出ている気がする。
日経は「国連待機部隊」発足に対する反対根拠として、
(1)準備、費用の圧迫
(2)出向形態の妥当性
(3)自主的判断の欠如に関する正当性
の3つを上げている。(1),(2)は実際問題、(3)は根本的な問題だろう。これらのポイントをしっかり明記しているだけでも相当に意見が整理されている。
他誌が問題にしているのは(3)だけだ。このポイントだけを採ってみても、日経が優れていると思う。
事の発端は、日本が「自主的な判断」で、「武力行為」を発動したときが第九条に抵触する、という問題意識だ。これでは「日本の自主的判断」でなければ「武力行為」をしてもよい、という極論に走りかねない。「自国の判断放棄」という問題と、「結果としての平和貢献」という問題の両端をきっちり指摘しないと、管代表を論駁することはできない。その両端の指摘は、日経がいちばんわかりやすい。読売は取り乱しながらも、一応その両方の問題点を抑えているが、論理的にまとまった書き方とは言い難い。
そもそも、産経が指摘しているように、民主党内では、この「国連待機部隊」についての見解が一致していないのだから話にならない。いわんや、提案そのものが妥当でないのでは、叩き潰される案のために一生懸命に党内意見を調整するムダを犯すことになる。
そのムダを「がんばるべきだ」と論じる朝日は血迷ったとしか思えない。主張のレベルが、他の3誌にまったく追いついていない。構造改革の具現政策、正月参拝問題などで現政権を叩いてきた朝日としては、民主党に肩入れしたい気持ちが働いているのかもしれないが、むしろ朝日内部で賛否両論が飛び交い、どこに対してもあたりさわりのない意見にこじんまりと纏まった、という記事に見える。世の中は、励ませばいいってもんでもあるまい。

