自民圧勝 高市政権継続へ 国論二分せぬ合意形成こそ
(2026年2月9日 朝日新聞社説)
衆院選自民圧勝 安定基盤を課題解決に生かせ
(2026年2月9日 讀賣新聞社説)
衆院選で高市自民圧勝 独断専行に陥れば信失う
(2026年2月9日 毎日新聞社説)
与党が圧勝 「高市首相」が信任された 戦後政治の大転換で日本守れ
(2026年2月9日 産経新聞社説)
首相はおごらず真に責任ある政策を
(2026年2月9日 日本経済新聞社説)
与党圧勝、首相続投へ 独断専行を排してこそ
(2026年2月9日 東京新聞社説)
真冬の超短期決戦となった第51回衆議院選。自民党が圧勝し、定数465の3分の2にあたる310議席を超える316議席を単独で獲得した。これで自民党は法案が参議院でつっ返されても衆議院で再議決できることになる。単独で定員3分の2を超えたのは初めてのことで、自民党は悲願の憲法改正に磐石の体制を築いたことになる。それを受けての各紙の社説。
簡単にまとめると、どの新聞も構成としては同じようなことを述べている。
・自民党の勝ちではなく野党の自滅
・中道改革連合、ふざけてんじゃねぇ
・自民党、調子に乗るなよ。ただの高市人気だからな
・政策ちゃんと説明しろ
まず今回の一方的な選挙結果についての原因分析は、ほとんどの紙面が「自民党の勝ちではなく野党の自滅」というニュアンスで報じている。それはそうだろう。普通に見て、今回の自民党は前回惨敗に終わった衆議院選と比べて基本政策に大きな変わりはない。前回選挙に大敗したのは「裏金議員」というキーワードがマスコミを席巻し、自民党を「印象」で落とそう、という動きが顕著だったからだ。それが今回、高市首相の個人的な人気と改革への意欲が上回り、前回の「自民党に関するネガティブなイメージ」を吹っ飛ばした。「政策勝ち」ではなく「人気勝ち」というのは本当だろう。
しかし、野党の迷走はそれを上回るほどお粗末だった。どの新聞も書いていないが、今回の「与党圧勝」「野党惨敗」の共通した原因は公明党だ。自民党総裁選の結果、勝手に因縁をつけ与党連合を離脱した。僕の見るところ、あれは公明党・斉藤鉄夫代表の勇み足だっだと思う。公明党は創価学会の信者に裏打ちされた「票田」をちらつかせて与党連合に食い込んでいたが、それをネタに自分の主張をゴリ押ししようと図った。見込みとしては票離れを危惧した自民党から譲歩を引き出せるはずだったのだろう。しかし高市首相はそれを跳ねつけ、斉藤代表は引っ込みがつかなくなってしまった。振り上げた拳の下ろし方が分からなくなり、そこから公明党の迷走が始まった。
もし公明党が党是に従い主義主張の違いから自民党と袂を分つのであれば、他の野党と連合を組む必要はなかったはずだ。ましてや、安全保障や社会保障問題で相反する主張を展開する立憲民主党と組むなどということにはなるまい。「自民党と政策が合わない」以上に、「立憲民主党とはもっと合わない」はずなのだ。しかし公明党は自分で言い出した「離婚」を取り下げるわけにもいかず、創価学会の票田に目が眩んだ立憲民主党と手を結んだ。「指をケガしたから切断しました」のような状態の悪化の仕方だった。
立憲民主党としても今回の連合は大失敗だった。選挙区では立憲民主党が候補者を擁立し、比例では公明党を優先する、というのは旧与党連合のやり方を踏襲したものだろうが、肝心の選挙区でことごとく自民党候補に惨敗した。小沢一郎、安住淳、鎌田さゆり、枝野幸男、江田憲司、海江田万里、米山隆一、岡田克也など選挙戦を賑わせた色物が雁首並べて局地戦に敗れて落選。比例では公明党を優先したため復活当選もままならない事態に陥った。票田と期待した公明党に議席を削られた、という皮肉な結果だった。
各紙が指摘している通り今回の選挙は「高市人気選挙」だった。テレビの選挙特番では高市首相が各地を応援演説に飛び回り、どこの会場でも聴衆が詰めかけている映像が流れていた。初の女性首相、改革を厭わない姿勢、毅然としたイメージなど、マスコミが必死に使い回そうとした「裏金議員」という自民党の負のイメージを上書きするには十分なインパクトだっただろう。それを受けて各紙とも「自民党、調子に乗るなよ。ただの高市人気だからな」という論調で自民党を諌めている書き方が目立つ。
しかし考えてみれば「たったひとりの個人的人気によって国の政治を司る国政選挙の趨勢が決まってしまう」ということのほうが問題なのだ。各紙の社説の言い方と実際の選挙結果を足し合わせると、「全野党が結集して全力を振り絞っても、高市首相ひとりの人気に勝てなかった」ということになる。そして、実際そうなのだろう。どの野党も選挙演説では政策や安全保障対策など一切語らず、ひたすら「高市自民党の悪口」を叫びつづけた。 そこを潰さないと選挙に勝てない、という判断なのだろう。
特にれいわ新撰組の大石晃子代表はひどかった。テレビの党首討論番組では他党代表の発言を遮り「自分が自分が」としゃしゃりでる傍若無人、街頭演説では自民党の悪口のオンパレード。その挙句が選挙区でも比例でも1議席も取れず、大勝し過ぎて「比例名簿に候補者が残っていない」という事態に陥った自民党からの流れ票でなんとか1議席を恵んでもらう無様な結果だった。他人の健康状態だろうが何だろうが相手に瑕疵があれば何でも悪口の材料にする、という姿勢が下品過ぎて有権者の反感を買った。しかも選挙後に「爪痕は残せたと思う」と、最後までやっていいことと悪いことの区別がついていなかった。
だからといって自民党が手放しで満点かというと、そうでもない。各紙が指摘している通り、自民党が政策を明示していなかった部分があったのは本当だ。解散の直接のきっかけとなったのは中国による政治的・軍事的圧力だったから、自民党は国防と安全保障を軸に選挙戦を展開した。それに反し経済政策、特に消費税に関しては不透明な部分が多かった。特に争点となったのが減税だろう。それについては日本経済新聞が一歩踏み込んだ見方をしている。
日経は最近、左に寄った妄言を吐くことが多くなったが、それでも表層の出来事から裏側を推察する考察力が完全に鈍ったわけでもないらしい。自民党が消費税策について具体案を出せなかったのは確かだが、それを追撃できるほど野党にも具体案があったわけではなかった。「お互いの弱点」だったのだろう。今回の選挙戦では、チームみらいを除く全党が「消費税撤廃」「減税」を掲げた。物価高に苦しむ世相を受けての人気とり策だろうが、どの党も代替財源を提示していない。自民党の掲げる食料品限定の消費税撤廃でも国庫に5兆円の穴が空く。その代替財源はといえば、どの党も明言していないが「社会保障費の削減」しかないだろう。これについては読売新聞が指摘している。医療費負担や年金の負荷となって有権者に跳ね返ってくる。そして昨今の有権者は社会保障費の上げ下げに敏感だから、安易な減税が必ずしも嬉しいものではないことに気づいている。実際、消費税減に与しなかったチームみらいは初の衆議院選にも関わらず、共産党・れいわ新選組を軽く上回る11議席を獲得している。
どの新聞も自民党に「政策ちゃんと説明しろ」「白紙委任したわけじゃないぞ」と説明責任を求めている。その具体例に各紙の色が出ていて面白い。
大きく分けて「経済政策」「外交・安全保障政策」「国内安定策」に分けられるが、書き方が最も下手なのは東京新聞だろう。東京新聞は選挙戦の最中、ずっと高市首相への個人攻撃を煽る印象操作を繰り返していた。なのに選挙が終わった途端に日本市場についてのご心配ときている。「そんなことはいままで全然争点にしてなかっただろ」という手のひら返しだ。同じく高市首相への個人攻撃を執拗に繰り返してきた朝日新聞・毎日新聞は、それでも攻撃の理由として「スパイ防止法の制定、国旗損壊罪の創設、旧軍の階級呼称の復活、軍需工場の一部国営化」「対トランプ、対中国、対台湾」という軸はもっていた。少なくとも「今まで批判してきたことについて選挙後にも警鐘を鳴らす」という筋は一貫している。東京新聞はその筋すらも通していない。
今回の選挙結果を「野党側が勝手に自滅した」ということに置けば、産経新聞の書き方はごもっともだろう。日本の安全保障、なかんずく憲法九条改定に関しては「日本が平和憲法を有していれば外国から侵略されない」「九条を廃せば日本は戦争まっしぐら」という謎根拠を振り回す極左勢力が後を絶たない。それを正面から叩き潰す書き方だ。「そんなことばっかり言ってるから有権者にそっぽを向かれるんだろ」という産経新聞の意気揚々とした筆使いが目立つ。
選挙結果以外にも、自民党には党内人事の刷新という面倒事が控えている。自民党は単純に言うと「石破茂で議席を大きく減らし、高市早苗で議席を大きく増やした」ことになる。「各野党は石破茂続投を願った」という笑い話のような状況になっていたのも当然だ。それほど野党に舐められていた石破内閣の残党を党内人事で排除することになるだろう。その点、連立から公明党が勝手に離脱してくれたのは追い風になる。公明党との癒着によって票を得ていた中国寄りの勢力が今まで以上に執行部から排除されるだろう。
選挙全体の印象として、野党による口汚い悪口がひどかった。街の街頭演説で必死に叫んでいるのは例外なく自民党の悪口。「お前らは何をしたいんだ」という方針がまったく見えてこない。そんな方法で議席を大きく減らす、という結果は非常に真っ当なものに見える。
(2026年2月9日 朝日新聞社説)
衆院選自民圧勝 安定基盤を課題解決に生かせ
(2026年2月9日 讀賣新聞社説)
衆院選で高市自民圧勝 独断専行に陥れば信失う
(2026年2月9日 毎日新聞社説)
与党が圧勝 「高市首相」が信任された 戦後政治の大転換で日本守れ
(2026年2月9日 産経新聞社説)
首相はおごらず真に責任ある政策を
(2026年2月9日 日本経済新聞社説)
与党圧勝、首相続投へ 独断専行を排してこそ
(2026年2月9日 東京新聞社説)
真冬の超短期決戦となった第51回衆議院選。自民党が圧勝し、定数465の3分の2にあたる310議席を超える316議席を単独で獲得した。これで自民党は法案が参議院でつっ返されても衆議院で再議決できることになる。単独で定員3分の2を超えたのは初めてのことで、自民党は悲願の憲法改正に磐石の体制を築いたことになる。それを受けての各紙の社説。
簡単にまとめると、どの新聞も構成としては同じようなことを述べている。
・自民党の勝ちではなく野党の自滅
・中道改革連合、ふざけてんじゃねぇ
・自民党、調子に乗るなよ。ただの高市人気だからな
・政策ちゃんと説明しろ
まず今回の一方的な選挙結果についての原因分析は、ほとんどの紙面が「自民党の勝ちではなく野党の自滅」というニュアンスで報じている。それはそうだろう。普通に見て、今回の自民党は前回惨敗に終わった衆議院選と比べて基本政策に大きな変わりはない。前回選挙に大敗したのは「裏金議員」というキーワードがマスコミを席巻し、自民党を「印象」で落とそう、という動きが顕著だったからだ。それが今回、高市首相の個人的な人気と改革への意欲が上回り、前回の「自民党に関するネガティブなイメージ」を吹っ飛ばした。「政策勝ち」ではなく「人気勝ち」というのは本当だろう。
しかし、野党の迷走はそれを上回るほどお粗末だった。どの新聞も書いていないが、今回の「与党圧勝」「野党惨敗」の共通した原因は公明党だ。自民党総裁選の結果、勝手に因縁をつけ与党連合を離脱した。僕の見るところ、あれは公明党・斉藤鉄夫代表の勇み足だっだと思う。公明党は創価学会の信者に裏打ちされた「票田」をちらつかせて与党連合に食い込んでいたが、それをネタに自分の主張をゴリ押ししようと図った。見込みとしては票離れを危惧した自民党から譲歩を引き出せるはずだったのだろう。しかし高市首相はそれを跳ねつけ、斉藤代表は引っ込みがつかなくなってしまった。振り上げた拳の下ろし方が分からなくなり、そこから公明党の迷走が始まった。
もし公明党が党是に従い主義主張の違いから自民党と袂を分つのであれば、他の野党と連合を組む必要はなかったはずだ。ましてや、安全保障や社会保障問題で相反する主張を展開する立憲民主党と組むなどということにはなるまい。「自民党と政策が合わない」以上に、「立憲民主党とはもっと合わない」はずなのだ。しかし公明党は自分で言い出した「離婚」を取り下げるわけにもいかず、創価学会の票田に目が眩んだ立憲民主党と手を結んだ。「指をケガしたから切断しました」のような状態の悪化の仕方だった。
立憲民主党としても今回の連合は大失敗だった。選挙区では立憲民主党が候補者を擁立し、比例では公明党を優先する、というのは旧与党連合のやり方を踏襲したものだろうが、肝心の選挙区でことごとく自民党候補に惨敗した。小沢一郎、安住淳、鎌田さゆり、枝野幸男、江田憲司、海江田万里、米山隆一、岡田克也など選挙戦を賑わせた色物が雁首並べて局地戦に敗れて落選。比例では公明党を優先したため復活当選もままならない事態に陥った。票田と期待した公明党に議席を削られた、という皮肉な結果だった。
「政局ばかり気にしていたから政局に潰された」ということだと思う。政策のすり合わせも十分でないまま安易に野党連合などと謳い、選挙戦では自分たちの主張はそっちのけで自民党と高市首相の悪口ばかり。批判のネタが尽きると見るや「高市自民党は戦争を引き起こそうとしている」「ママ、戦争を止めてみせるわ」など荒唐無稽な脅迫論法に打って出た。これで完全に有権者に呆れられ、見放された感がある。各紙が「中道改革連合、ふざけてんじゃねぇ」という論調で野党の不備を指摘しているのは当然だろう。
各紙が指摘している通り今回の選挙は「高市人気選挙」だった。テレビの選挙特番では高市首相が各地を応援演説に飛び回り、どこの会場でも聴衆が詰めかけている映像が流れていた。初の女性首相、改革を厭わない姿勢、毅然としたイメージなど、マスコミが必死に使い回そうとした「裏金議員」という自民党の負のイメージを上書きするには十分なインパクトだっただろう。それを受けて各紙とも「自民党、調子に乗るなよ。ただの高市人気だからな」という論調で自民党を諌めている書き方が目立つ。
しかし考えてみれば「たったひとりの個人的人気によって国の政治を司る国政選挙の趨勢が決まってしまう」ということのほうが問題なのだ。各紙の社説の言い方と実際の選挙結果を足し合わせると、「全野党が結集して全力を振り絞っても、高市首相ひとりの人気に勝てなかった」ということになる。そして、実際そうなのだろう。どの野党も選挙演説では政策や安全保障対策など一切語らず、ひたすら「高市自民党の悪口」を叫びつづけた。 そこを潰さないと選挙に勝てない、という判断なのだろう。
特にれいわ新撰組の大石晃子代表はひどかった。テレビの党首討論番組では他党代表の発言を遮り「自分が自分が」としゃしゃりでる傍若無人、街頭演説では自民党の悪口のオンパレード。その挙句が選挙区でも比例でも1議席も取れず、大勝し過ぎて「比例名簿に候補者が残っていない」という事態に陥った自民党からの流れ票でなんとか1議席を恵んでもらう無様な結果だった。他人の健康状態だろうが何だろうが相手に瑕疵があれば何でも悪口の材料にする、という姿勢が下品過ぎて有権者の反感を買った。しかも選挙後に「爪痕は残せたと思う」と、最後までやっていいことと悪いことの区別がついていなかった。
だからといって自民党が手放しで満点かというと、そうでもない。各紙が指摘している通り、自民党が政策を明示していなかった部分があったのは本当だ。解散の直接のきっかけとなったのは中国による政治的・軍事的圧力だったから、自民党は国防と安全保障を軸に選挙戦を展開した。それに反し経済政策、特に消費税に関しては不透明な部分が多かった。特に争点となったのが減税だろう。それについては日本経済新聞が一歩踏み込んだ見方をしている。
消費税について自民は食料品の税率を2年間ゼロにするため超党派の「国民会議」で財源やスケジュールの検討を加速する方針を示した。野党各党が消費税減税を掲げる中で、争点をつぶす狙いがあったのではないか。「あいまい戦術」で勝利を引き寄せた格好で、自民圧勝は有権者による高市政権への白紙委任を意味しない。
(日経社説)
日経は最近、左に寄った妄言を吐くことが多くなったが、それでも表層の出来事から裏側を推察する考察力が完全に鈍ったわけでもないらしい。自民党が消費税策について具体案を出せなかったのは確かだが、それを追撃できるほど野党にも具体案があったわけではなかった。「お互いの弱点」だったのだろう。今回の選挙戦では、チームみらいを除く全党が「消費税撤廃」「減税」を掲げた。物価高に苦しむ世相を受けての人気とり策だろうが、どの党も代替財源を提示していない。自民党の掲げる食料品限定の消費税撤廃でも国庫に5兆円の穴が空く。その代替財源はといえば、どの党も明言していないが「社会保障費の削減」しかないだろう。これについては読売新聞が指摘している。医療費負担や年金の負荷となって有権者に跳ね返ってくる。そして昨今の有権者は社会保障費の上げ下げに敏感だから、安易な減税が必ずしも嬉しいものではないことに気づいている。実際、消費税減に与しなかったチームみらいは初の衆議院選にも関わらず、共産党・れいわ新選組を軽く上回る11議席を獲得している。
どの新聞も自民党に「政策ちゃんと説明しろ」「白紙委任したわけじゃないぞ」と説明責任を求めている。その具体例に各紙の色が出ていて面白い。
自民の公約や日本維新の会との連立政権合意書には、安保3文書の年内改定や武器輸出の規制の撤廃、スパイ防止法の制定、国旗損壊罪の創設、旧軍の階級呼称の復活、軍需工場の一部国営化など、戦後80年続いたこの国のかたちを根本から変えるような「改革」がずらりと並ぶ
(朝日社説)
国際秩序をないがしろにする米国のトランプ政権とどのように向き合うのか。首相の台湾有事を巡る答弁で悪化した日中関係に打開策はあるのか。道筋は見えない。身の丈に合った防衛費の水準に関する検討も不十分なまま、増額へ突き進もうとしている
(毎日社説)
自民はこれまで、消費税を基幹財源に位置づけ、その重要性を強調してきたが、今回の衆院選でその主張を翻し、食料品の税率を2年間ゼロにすると打ち出した。だが、自民も各党も説得力のある代替財源は示していない。目先の物価高対策として、年金、医療、介護などの社会保障の財源に穴を開けることが、責任政党のすべきことなのか。若者の中には、国の借金が膨らんでいる中で減税すれば、将来、社会保障制度を維持できなくなるのではないか、といった不安を抱く人も多いという
(讀賣社説)
高市政権がまず取り組むべきは、日本の独立と繁栄の基盤である安全保障の追求である。反日的で核武装した専制国家の中国、ロシア、北朝鮮の脅威は高まっている。中国発の台湾有事が懸念される。戦後政治の対立軸は長く、防衛問題だった。日本が弱ければ平和を守れるという誤った「戦後平和主義」にこだわる左派リベラルの政党は、今回の選挙で中道を含め退潮した。自民と維新は連立合意で、安保環境の変化に即応するリアリズムに基づく国際政治観、安保観の共有を謳っている。高市政権は戦後政治の大転換を図り、日本と国民を守り抜く現実的な政策を推進すべきだ
(産経社説)
まずは国民生活に直結する26年度予算案の成立を急がなければならない。そのうえで日本経済を着実に成長させる政策を推進すべきだ。社会保障改革やエネルギー政策、国際秩序を揺さぶる米国への対応、日中関係など懸案は山積している。
(日経社説)
首相が掲げる「責任ある積極財政」には、国内の財界や専門家にとどまらず、米国をはじめ海外からも懸念する声が相次ぐ。日本の財政が市場の信認を失い、株、債券、為替の「トリプル安」となれば、国民の暮らしへの圧迫が強まるばかりではなく、世界経済にも甚大な影響が及ぶ。首相も財政状況への配慮に言及するが、市場に理解されず、長期金利の上昇が続く。10年物国債の利回りは1月20日に27年ぶりに2・3%台をつけ、2月に入っても2・2%台。輸入物価の高騰につながる円安基調も変わらず、1ドル=157円前後で推移する。積極財政が信任を得る形になったにせよ、熱心な首相支持者も賃金上昇を上回る物価高騰が続くことを望んではいまい。財政支出で経済を支えると同時に、財政安定の青写真も明示すべきだ。
(東京新聞社説)
大きく分けて「経済政策」「外交・安全保障政策」「国内安定策」に分けられるが、書き方が最も下手なのは東京新聞だろう。東京新聞は選挙戦の最中、ずっと高市首相への個人攻撃を煽る印象操作を繰り返していた。なのに選挙が終わった途端に日本市場についてのご心配ときている。「そんなことはいままで全然争点にしてなかっただろ」という手のひら返しだ。同じく高市首相への個人攻撃を執拗に繰り返してきた朝日新聞・毎日新聞は、それでも攻撃の理由として「スパイ防止法の制定、国旗損壊罪の創設、旧軍の階級呼称の復活、軍需工場の一部国営化」「対トランプ、対中国、対台湾」という軸はもっていた。少なくとも「今まで批判してきたことについて選挙後にも警鐘を鳴らす」という筋は一貫している。東京新聞はその筋すらも通していない。
今回の選挙結果を「野党側が勝手に自滅した」ということに置けば、産経新聞の書き方はごもっともだろう。日本の安全保障、なかんずく憲法九条改定に関しては「日本が平和憲法を有していれば外国から侵略されない」「九条を廃せば日本は戦争まっしぐら」という謎根拠を振り回す極左勢力が後を絶たない。それを正面から叩き潰す書き方だ。「そんなことばっかり言ってるから有権者にそっぽを向かれるんだろ」という産経新聞の意気揚々とした筆使いが目立つ。
選挙結果以外にも、自民党には党内人事の刷新という面倒事が控えている。自民党は単純に言うと「石破茂で議席を大きく減らし、高市早苗で議席を大きく増やした」ことになる。「各野党は石破茂続投を願った」という笑い話のような状況になっていたのも当然だ。それほど野党に舐められていた石破内閣の残党を党内人事で排除することになるだろう。その点、連立から公明党が勝手に離脱してくれたのは追い風になる。公明党との癒着によって票を得ていた中国寄りの勢力が今まで以上に執行部から排除されるだろう。
選挙全体の印象として、野党による口汚い悪口がひどかった。街の街頭演説で必死に叫んでいるのは例外なく自民党の悪口。「お前らは何をしたいんだ」という方針がまったく見えてこない。そんな方法で議席を大きく減らす、という結果は非常に真っ当なものに見える。
候補者の皆様は極寒の選挙戦おつかれさまでした
























