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初出場で決勝トーナメント進出。天晴。

スーパーゴール




物理的におかしい。

Sports Graphic 「Number」の取材力

sally

ラグビーW杯2015イングランド大会 予選プールB 南アフリカ対日本戦
日本のジャージを来て「Come on, Japan!!」と応援する姿が国際映像に抜かれたイギリス人女性





number

Sports Graphic 「Number」12月17日号
「特集 日本ラグビー新世紀」内の記事。




よく特定できたな。

ラグビーW杯2015 決勝戦

wcup2015final



ラグビーW杯2015 決勝戦
ニュージーランド 34ー17 オーストラリア


ニュージーランドが終止リードを保ち、34-17で宿敵オーストラリアを圧倒、2年連続3回目の優勝を飾った。
3回の優勝は単独で最多回数となった。2年連続で連覇したのはワールドカップ史上初。また、ニュージーランドにとっては自国開催以外の大会で初の優勝となった。

試合は、決勝戦とは思えないほどボールが流れる得点の取り合いとなった。普通、決勝戦はミスからの失点を防ぐため、慎重な試合運びとなり、ノートライに終わることも珍しくない。今回の決勝戦がこれだけトライの応酬となったのは、両チームのバックロー陣の精力的な働きによるところが大きい。

オーストラリアの両FLスコット・ファーディー、マイケル・フーパー、No.8のデービッド・ポーコック、対するNZのジェローム・カイノ、リッチー・マコウ、キアラン・リードのバックロー陣のせめぎ合いは、この決勝戦の大きな見どころだった。とにかく、よく走る。密集戦では必ずこの6人がボールを取り合っていた。効果的なジャッカルを見せ、ターンオーバーに次ぐターンオーバーで試合がめまぐるしく動いた。これだけハイレベルのバックロー対決が見られる試合は、そうあるものではない。この試合での両チームのバックローの働きは、バックローのための教科書として使えるほどのものだ。

試合はハイレベルの密集戦で、反則ひとつで3点を失う、決勝トーナメント独特の緊張感のある試合展開そのままに進む。前半の序盤にNZが3つのPG、オーストラリアが1つのPGを得た。
決勝トーナメントのようなノックアウトステージでは、自陣の反則が即3点を失う命取りになる。だから当然ながら攻撃の組み立てとしては、おおまかに陣地を稼ぎ、敵陣でプレーすることが最優先事項となる。

その試合運びに成功していたのは、NZのほうだっただろう。いくらオーストラリアのキックオフで試合が始まっても、気がついたらオーストラリア陣内で試合が進んでいる。アーロン・スミスとダン・カーターの指揮で、FWとBKの両方が「とりあえず敵陣」という意思統一ができていた。
それに比べると、オーストラリアのほうは若干、局地戦での勝敗に拘りすぎているように見えた。どんなにブレイクダウンでマイボールを確保し続けたとしても、それが自陣でのフェイズの積み重ねであれば意味がない。フェイズを積み重ね、マイボールを確保し続けるという忍耐戦は、敵陣で相手の反則を誘うときに効果があるものだ。自陣でやっても仕方がない。オーストラリアは確かに密集戦に強かったが、その強さの使い方に若干の迷走が見られた。

スクラムは互角、モールはむしろオーストラリアが押していた。しかしいかんせん、ラインアウトに差がついていた。NZは今大会を通して、ラインアウトからのターンオーバー率が異様に高い。No.8のキアラン・リードやLOのサミュエル・ホワイトロックが相手ラインアウトをことごとくインターセプトし、自陣ボールに変えてしまった。
オーストラリアのモールの優勢は、そのほとんどが自陣内で展開したものだ。NZにしてみれば、敵陣内で5mや10m押されたところで、試合全体の趨勢には関係ない。ところがオーストラリア陣内でのラインアウトのターンオーバーは、一発で致命傷になり得る。自分たちの長所を上手く使いこなすことに関しては、NZのハーフバックス陣のほうが、より上手く指揮をとっていたと見るべきだろう。

NZは敵陣でプレーし続けることにより、オーストラリアFW陣を疲労させ、集中力の低下からマークのギャップを作る伏線をうまく張っていた。それが前半39分、終了直前のNZのトライに結びつく。
このトライは、いかにもNZというべき、ショートパスからギャップを作り出す手本のようなトライだった。特に、外に意識を集中させておいて内側にノールックパスを出したCTBコンラッド・スミスのパスは秀逸だった。そこに走り込んだSHアーロン・スミスが完全にギャップを作り出し、リッチー・マコウが相手マークを引きつけ、フリーになったミルナースカッダーが外側で完全に余った。このプレーを可能にさせてしまった原因は、NZの効果的な陣地獲得でオーストラリアFW陣が緊張感と疲労を強いられてしまったことにあるだろう。NZのほうが、明らかに、試合展開を自ら作り出す手腕に秀でていた。

前半で16ー3という差がつき、一方的な試合になるかと思われたが、後半にNZの「弱点」が露呈する。バックスリーのキック処理能力だ。
今回のNZのウィングは、攻撃に特化して選抜されている。スタメンの両WTB、ミルナースカッダーとジュリアン・サベアは、ボールを持って走る時には鬼のような力を発揮する。ミルナースカッダーは細かいステップで狭いエリアを走り切る能力があり、サベアは身体能力の高さと当たりの強さで相手ディフェンスを撥ね返す力がある。準々決勝の対フランス戦では、1対3の局面で3人のディフェンスを吹っ飛ばしてトライを奪っている。2人ともキャップ数が少なく、経験が少ないながらも、高い攻撃能力でオールブラックスのスタメンを勝ち取っている。

その替わり、経験不足という弱点がディフェンス面で顕著だった。キック処理が、歴代オールブラックスのバックスリーとは比較にならないほど弱い。特にミルナースカッダーは、何度もボックスキックで裏を取られ、ハイパント勝負では一本もマイボールを確保することができなかった。キック処理に弱い両ウィングを補っていたのは、高い捕球能力をもつFBベン・スミスだった。NZのキック処理は、ベン・スミスのキャチング能力でなんとか保たれていたと言ってよい。

そのベン・スミスが後半12分、危険なタックルでシンビンを受けてしまう。これによりNZの後方守備が後手に回り、オーストラリアが試合の流れをつかんでしまう。
シンビン直後のオーストラリアのラインアウトからのモールのトライは、仕方がないだろう。これはオーストラリアの既定路線であり、あの地域でラインアウトを与えてしまってはどうしようもない。

問題は、そのあとの後半24分に与えたトライだ。オーストラリアはNZのバックスリーの弱点を掴んでおり、ベン・スミスが抜けた後に執拗にキックで陣地を稼ぐ攻撃に出た。キック処理の戻りが遅いミルナースカッダーはその処理に失敗し、オーストラリアの怒濤の逆襲を許してしまう。守備のギャップをつくってしまい、人数的に不利な状況をつくりだし、オーストラリアCTBテビタ・クリンドラニのトライを許してしまう。

結局、NZはベン・スミス退場の間に、2トライ2コンバージョンを許し、4点差まで追い上げられてしまう。
ここで落ち着いてNZの窮地を救ったのは、やはりと言うべきか、「世界最高のSO」ダニエル・カーターだった。

カーターは、1トライで逆転される状況の後半70分、まさかのDGを決め、オーストラリアと観客の度肝を抜く。このDGは、地域的にも体勢的にも、かなり難易度の高いDGだった。しかもW杯の決勝という緊張感の高い舞台で、あの地域、あの時間帯、あの状況で、あのDGを決められるのは、驚異的な技術と精神力だ。
カーターは、自身4回目のW杯でありながら、決勝戦に出場するのは初めてだ。前回大会の優勝時は準々決勝で負傷退場し、決勝戦はスタンドからの観戦だった。自身のラグビー人生の集大成として、今回の決勝戦に賭ける思いは相当なものだっただろう。そういう思い入れが気負いにならず、土壇場の状況で最高のプレーを見せた。決勝戦のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれるのも当然だろう。

手が届くかに思われた時間帯に貴重な3点を奪われ、オーストラリアFW陣の運動量が明らかに陰った。あのDGが与えた精神的なダメージはかなり大きかっただろう。
NZはその動揺を見逃さず、一気にメンバーを入れ替えて走力で圧倒する策に出た。NZが長らく世界ランキング1位を保っている理由、「最後の10分間の驚異的な強さ」の具現だ。スクラムの前列を全員入れ替え、疲労の濃いFLジェローム・カイノを下げ、キックの調子の悪いSHアーロン・スミスさえ替えた。キック処理の悪いミルナースカッダーを下げ、キャッチング能力と走力の高いボーデン・バレットを投入。オーストラリアからすれば、悪夢のような選手交代だろう。

FBに入ったボーデン・バレットは、今までハイパントでやられ続けたお返しとばかり、ハイパントを上げ自ら取り、独走してとどめのトライを奪った。このキックボールの追いかけっこが、まるで勝負にならなかった。交代したばかりのバレットと、すでに長い距離を走らされ続けて疲労が溜まったオーストラリアWTB陣との競争では、勝負は明らかだろう。
トライ後のコンバージョンも、ダニエル・カーターが当然のように決め、34ー17。気がつけばダブルスコアでのノーサイドとなった。

結局オーストラリアは、NZの試合運びの上手さにしてやられた。局地戦では、オーストラリアはかなり優勢に試合を進めていたと思う。しかし、その「局地」をどこに設定するかで、NZとオーストラリアは力の出し方の配分に差が出てしまった。オーストラリアのバックロー陣の体を張ったプレーは、十分にNZに対抗し得るものだった。それだけに、そのバックロー陣の奮闘を、うまくリードに結びつける「大局的な試合勘」が求められる展開だった。

NZは2大会連続で連覇を果たし、W杯の連勝記録を14に伸ばした。ベテランが多い印象のあるNZだが、今大会を最後に代表を引退すると目されている選手は、実は5人しかいない。FWはすでに次の世代がスタメンのポジションを掴んでおり、弱点だったバックスリーもこれからの4年間でさらに経験を積むだろう。試合の最後には、キャプテンのリッチー・マコウが退き、「後継者」サム・ケインが勝利のピッチを踏んでいる。この最後1分での選手交代は、試合としては意味がないが、NZのこれからの4年間の始まりとしては大きな意味をもつだろう。NZを世界王者の位置から引き摺り下ろすためには、他国はよほどの修練を積む必要があろう。


今大会を振り返ると、グループリーグからの全試合を含め、上位国と中堅国の差が著しく縮まった大会だった。毎回大会で必ず存在する、100点ゲームが一回もない。敗れた国も決して勝負を諦めず、最後まで戦う姿勢を貫いた。3位決定戦で南アに敗北確定だったアルゼンチンが、試合終了直前の最後の最後に意地のトライを奪ったのは、その象徴だろう。

そういう中堅国の躍進を引き出したのは、間違いなく日本代表の戦いっぷりだっただろう。過去7大会でわずか1勝だった弱小チームが、南アに勝ち、3勝1敗という見事な成績を残した。個々のレベルアップとチーム戦術の融合が、非常にうまくいった好チームが次々と大躍進を果たした。

しかし、そういう躍進チームにとってさえ、上には上がいる。優勝候補のアイルランドは、フィットネスを倍増させたアルゼンチンに惨敗した。そのアルゼンチンは、さらにフィットネスの差を見せつけられてオーストラリアに負けた。そのオーストラリアは、ゲーム展開の妙を備えたNZに敗れた。どんなに強くなっても、それでも勝てない相手がいる。そういう、ラグビーのもつ底知れなさを、存分に味あわせてくれた大会だった。スリリングな展開が多く、退屈な試合が非常に少ない、とても面白い大会だった。

ひとつ残念だったのは、開催国イングランドが早期に敗退したことだろう。やはり大会は、開催国の活躍があると大いに盛り上がる。そこから日本代表が学ぶことは大きい。次回の開催国として、日本代表にとっての次の4年間はすでに始まっている。さらなる躍進を遂げ、日本が世界を驚かす4年後であってほしい。






また熱い4年間が始まる。

ラグビーW杯2015 準決勝第1試合

NZ南ア



ラグビーW杯2015 準決勝第1試合
NZ 20ー18 南アフリカ


準決勝の第一試合は、NZが2点差で逃げ切り、決勝進出を決めた。
これでNZは、ワールドカップでの連勝記録を13に伸ばし、史上初の2連覇に王手をかけた。

まず何よりも、日本代表がこの南アフリカ代表に勝てた、という事実を誇るべきだろう。日本に負けたとは思えないような強いフィジカルと高いスキルで、終止NZを圧倒した。負けはしたが、南アフリカは優勝候補の呼び声に恥じない戦いを見せた。


ギリギリの攻防戦だったが、試合の勝敗を分けた要素はふたつあった。
「バックスリー」と「天候」だろう。


南アフリカは徹底的にディフェンスを強化する策に出た。NZは外に展開されたら手が付けられないので、可能な限り内側で止める。地域に関係なくBKのディフェンスラインを上げ、詰めで止める。
その策がよく見えるのが、南アのハーフバックスのキックの蹴り方だろう。自陣22Mより内側でも、タッチキックを出さない。敢えてノータッチのハイパントを上げ、一旦イーブンボールにしてから競り合うほうを選んだ。

その意図はふたつあったと思う。ひとつはディフェンスの必然性。スクラムと違って、ラインアウトはBKラインが10M下がらなくてはならない。すると敵味方のBKラインの間は20M空くことになる。この20Mの間隔によって、外展開につながるBK攻撃のサインプレーの自由度が高まる。南アフリカは、NZのラインアウトからのサインプレーを警戒して、NZボールのラインアウトを、可能な限り減らしていた。

もうひとつは、NZバックスリーのキック処理のまずさを突いたものだろう。特に、右WTBのミルナースカッダーは、ことごとくハイパントの競り合いに負けた。ミルナースカッダーは、狭い地域をすり抜けていく走力には特筆すべきものがあるが、キック処理をはじめとするディフェンスに難がある。南アSHのデュプレア、SOのポラードは、最初の数回のハイパントでミルナースカッダーのキック処理のまずさを見て、「いける」と思ったのだろう。

一方のNZは、強力な南アのディフェンスに苦しんだ。最小人数のタックルで止め、かつボールに絡んで楽に出させない。今回の試合を通して、NZはラックからの球出しが非常に遅かった。ラックというのは相手のディフェンスを巻き込んで人数を減らし、数的優位をつくるためのものだから、時間をかけたら意味がない。相手にディフェンスラインを整える時間を与えてしまう。ところが今回のNZはラックからの球出しに、かなりもたついた。これはNZの側の問題ではなく、南アのディフェンスがボールをしっかり殺し、速やかな球出しを防いでいたからだろう。

その結果、NZは攻撃のフェイズを何次重ねても、南アのディフェンス枚数を減らせない、という循環に陥った。いつものNZの攻撃とは違い、全然外側が余らない。集中力の高い南アの守備の前に、NZの攻撃はリズムを失い、反則を重ねてPGでの失点を重ねた。これらはすべて、南アの「徹底的にディフェンスを固める」という基本方針によってもたらされた連鎖だ。南アは、日本戦の敗北から、大きなものを学んだと見える。

ボールを廻しても廻しても人数が余らないNZは、敵陣であってもグラバーキックで裏を狙うしか策がなかった。苦し紛れの策に見えるが、実はこれがなかなか効果があった。南アのディフェンスは詰めなので、自陣深くでのディフェンスではWTBもラインディフェンスに上がる。すると後ろの守備がFBの1枚になるので、キックで陣地を稼ぎやすい。南アのWTBは、ラインディフェンスのために上がり、キック処理のために下がり、かなりの運動量を要求されることになった。

また、NZがBKラインでボールをワイドに展開せず、安易にキックで距離を稼いでいた理由にはもうひとつ、天候があったと思う。試合前から天気予報は雨で、試合中盤から強い雨が降ることが予想されていた。南アとの戦いはいつも消耗戦になるので、試合終盤には疲労でハンドリングの精度が落ちる。ましてやそこに雨が降ればボールが滑るのでなおさらだろう。そこでNZは試合序盤から、グラバーキックを転がしてキャッチからのトライ、という「練習」をしていたように見える。

南アの攻撃は、ハイパントがよく効いていた。南アのバックスリー、ピーターセンとハバナの両WTBと、FBのルルーがよくボールを確保した。一方NZのバックスリーは、FBのベン・スミスはよく捕っていたが、いかんせんミルナースカッダーが全然取れない。試合前半では、ハイパントの応酬によって南アが効果的に陣地を稼ぎ、攻撃のリズムが良かった。

ところが、南アはそのバックスリー自身の手によって、自ら試合のリズムを失ってしまう。 戦犯は、左WTBのブライアン・ハバナだ。
ハバナは、この試合に自身のワールドカップ最多トライ記録更新がかかっていた。準決勝という舞台、相手がNZ、トライ記録、と様々な要因が重なり、漲る闘志は相当のものだっただろう。そして、その闘志を統御することに失敗した。

前半9分、NZはFLカイノがトライを奪う。その後のコンバージョンで、SOダン・カーターがキックモーションを起こす前に、なぜかハバナが飛び出してキックチャージをかけようとした。ここでは単にキックの蹴り直しになっただけだったが、意図的な試合遅延行為としてシンビンが適用されてもおかしくない場面だった。

この後も、ハバナは焦りからか闘志が空回りしたのか、幾度もオフサイドを繰り返した。必ずオフサイドラインよりも1, 2歩だけ前にポジションを取る。試合後半ではハバナは主審に睨まれ、何度もプレーの流れの中で「下がりなさい」と注意を受けている。冷静さを欠いたハバナは、試合中に修正することができなくなり、最後には、ボールをはたき落とす、故意のノックオンによってシンビンを取られた。審判にしてみれば「いい加減にしろ」という措置だっただろう。ハバナは、気合が間違った方向に出てしまった。

南アは、ハバナの無用なキックチャージ、余計なオフサイド、悪質な故意のノックオンによって、せっかくFWが奮闘して掴みかけた試合の流れを失ってしまう。一方、NZのほうがBKを効果的に交代し、途中交代したCTBソニービル・ウィリアムスが良いペネトレイトを見せ、交代WTBのバレットがとどめのトライを奪った。バックスリーによってリズムを失った南アと、バックスリーによってゲームの主導権を取り返したNZの、差が試合の最後に出てしまった。

FW戦の主導権は、試合を通してほとんど南アが握っていた。展開力のあるNZのFWに対するハードタックルは、消耗が激しい。もちろん南アはそのことも織り込み済みで、体力をフレッシュに保つために、試合後半でタイトファイブを総取っ替えする。
しかし、この交代したFWが全然機能しなかった。南アのFWの選手交代は、NZが鬼のように強くなる「最後の10分間」に備えたものだ。しかし、試合を通してずっと優勢だった南アFW陣は、最後の10分になって突然崩れだす。スクラム、モール、ラインアウト、すべてにわたってNZに逆に支配された。

ラグビーに限らず、バスケットボールやサッカーでも、途中交代した選手が5分ほどプレーしただけでスタミナ切れしてしまうことがある。端的に言うとウォーミングアップの失敗だが、この試合に関しては、試合中に急激に低下した気温が原因だったと思う。ウォーミングアップ後、試合に入るまでに時間が開いてしまい、その間に体が冷えてしまったのだろう。

試合後半の選手交代を見ると、南アは後半15分から25分までの間に、6人の選手を替えている。のこり15分を見据えての選手交代は、普通の状況であれば妥当な策だっただろう。
一方、NZのほうは、後半25分を過ぎてからようやくFWを3人替えている。そのうち2人はフロントローだ。選手の消耗度合いと天候を考え、交代選手がスタミナ切れする前に試合が終わるよう、ギリギリまで交代のタイミングを遅らせている。

つまり南アは、選手交代をするのが早すぎたのだ。試合にスムースに入れず、低温により体力を奪われ、最後の10分間にNZが怒濤の攻勢をかけた時に、体力が残っていなかった。ベンチワークまで含めて、NZが80分をトータルでうまく使う技術に秀でていただろう。


これでNZは、2大会続けて決勝進出を決めた。今回の試合は、南アのディフェンスの健闘が光り、傍目に見ると、従来のような「NZらしい強さ」が見られなかった試合に見える。しかし、この6年間にわたり世界ランキング1位を一度も譲っていないNZの本当の強さは、このような膠着状況の試合に陥った時にでも、総合力で勝ちを拾う、「ギリギリのせめぎ合い」にある。試合は2点差で決着がついたが、この2点をきっちり確保するのがNZの本当の強さなのだ。決勝戦はどのみちミスが命取りになる僅差の試合になるだろう。そういうときにこそ、精神力やベンチワークを含めた、総合力の戦いになる。決勝戦の戦いには、そういう点にも注目して見てみたい。



なんだかんだでトライもきっちり2本取ってるし
ペンギン命
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