巨人ベンチ凍りついた…菅野初めてのブチ切れ
巨人は28日の広島戦(京セラドーム)に0―4で完敗。負けが許されない首位との直接対決を落とし、ゲーム差は再び10へと広がった。先発したエース・菅野智之(26)は7回3安打2失点とゲームをつくったが、またしても打線の援護に恵まれず5敗目(6勝)。試合中に怒りをあらわにするなど大荒れで、チームに暗い影を落とした。
いつもは冷静沈着な菅野が珍しくブチ切れた。テンポのいい投球で会沢、福井から連続三振を奪った直後の3回二死。田中に真ん中に入ったスライダーを痛打され、右翼スタンドへの先制ソロを浴びた。負けられない一戦で、東海大相模―東海大時代の同期に許した一発がよほど悔しかったのだろう。3回を終えてベンチに戻ってくると、その場でグラブを思いっ切り叩きつけた。これまで菅野は伯父の原辰徳前監督から「エースたるもの試合中、喜怒哀楽をあらわにしてはいけない」と教え込まれていた。それだけに「禁」を初めて破った格好だ。このエースの“初ブチ切れ”によって巨人ベンチの空気が一瞬で凍りついたのは言うまでもない。
この日の打線は散発6安打で無得点。好投するエースを打線が見殺しにするシーンは今季何度も繰り返されてきた。菅野の防御率はリーグ唯一の1点台(1.69)ながら、6勝5敗という成績は気の毒すぎる。野手陣が「自分たちが打てないから、ブチ切れてしまったのかもしれない」と思ったとしても不思議はない。
さらに7回を投げ終えて交代した直後には、菅野はベンチの端で鬼の形相のまま一点を見つめていた。そんなエースを気遣うかのようにナインや首脳陣が一斉に反対側へと集まる異様なシーンも見られた。周囲からは「このままでは菅野の我慢も限界に達してしまうかも…」と不安の声が出始めている。
田中に6回にもソロを浴び、プロ入り初めて同じ打者に1試合で2被弾した菅野は「広島とやる時はアイツにだけは打たれたくないと思ってやっている。正直悔しい。来週(8月5~7日に敵地3連戦)でやり返したい」と努めて冷静にコメント。由伸監督はエースの2被弾について「そこが菅野にとってもったいなかった。それ以外は良かったが…」と評した。
いずれにせよ「メークドラマ」の再現を狙う巨人にとっては、取り返しのつかない1敗となったのは間違いない。
大エース様がこういう振る舞いをした、というだけではなく、監督、コーチをはじめとする首脳陣が誰もこの行為を咎めなかった、ということからして、巨人がこの行為を容認していることは明白ですね。
野球少年の皆様におかれましては、嫌なことがあったら道具に八つ当たりして、怒られたら「だって菅野もやってたよ」「巨人では誰も怒ってなかったよ」と堂々と主張しましょう。
追い込まれた時の人格が、その人の本当の人格。