たくろふのつぶやき

春は揚げ物。

2014年06月

W杯予選リーグ ベストイレブン

W杯、予選リーグが終了しましたね。日本代表はお疲れさまでした。
これで決勝トーナメントの組み合わせが決り、ノックアウト形式の勝ち抜き戦が始まります。
その前に、予選リーグを通して僕が印象に残ったベストイレブンを選出してみました。


監督
ホルヘ・ルイス・ピント(コスタリカ)
イングランド、イタリア、ウルグアイと同じ「死のグループ」をまさかの首位通過。1弱と思われていたコスタリカを決勝トーナメントに導いた要因は、監督のチームマネジメント以外の何者でもない。中南米予選時の選手起用にとらわれず、試合会場、試合時間、天候、疲労度によって柔軟に選手を使い分けることができる。相手チームのことをかなり詳細に研究しており、相手のタイプによってシフトを使い分けていた。誰が相手でも同じ戦術しか持たない日本代表とは対照的。


GK
ギジェルモ オチョア(メキシコ)
メキシコの予選突破は、第2戦のブラジルとのスコアレスドローでほぼ確定したと思う。地元の圧倒的声援を受けて猛攻をかけるブラジルの攻撃を、スーパーセーブですべてはね返し完封した。DFへのコーチングも的確で、安定したディフェンスを指揮していた。鬼気迫る指示はメキシコDF陣を鼓舞し、メキシコの決勝トーナメント進出へ大きく貢献した。


DF (センターバック)
ダニエル バン ブイテン(ベルギー)
ベルギーはひそかにプレッシャーがかかった大会だったと思う。イングランド、ポルトガル、オランダなどの強豪国がシード落ちする中、グループHのシード国に選ばれた。曲者ロシア、一発がある韓国などと同居し、予選落ちしたときを考えるとプレッシャーは相当なものだっただろう。その予選リーグを失点1で乗り切り、堂々のグループ1位通過。その結果の背景には強固なディフェンス力があった。ベルギーは他のシード国に比べると、攻め込まれて守備に忙殺される展開がわりと多かったが、バン・ブイテンを中心とするDFラインで守り切った。攻め込まれても焦らず、的確なリーダーシップで集中力を切らさなかった。バイエルン・ミュンヘンのCBを8年にわたり務め、大舞台での経験が豊富。近年若手が多数台頭してきたベルギーにあって欧州予選では控えに廻ることが多かったが、W杯のような大舞台では、このようなベテランの経験が必要ということだろう。日本代表にも、このようなリーダーシップがとれるDFが必要だったとつくづく思う。


DF (右サイドバック)
クリスティアン・ガンボア(コスタリカ)
右サイドバックは、快進撃をみせたコスタリカのガンボアを選んでみた。とにかく集中力が高く、攻守の切り替えが早い。運動量も多く、ライン際の上下動を厭うことなく繰り返した。ガンボアのオーバーラップによって相手国の左サイドバックは下がらざるを得ず、効果的なサイドチェンジを封じられて右よりの攻撃をせざるを得なくなっていた。攻撃参加だけでなく、5バックという極端な守備的陣形にもフィットし、バランスよく守備にも貢献していた。


DF (左サイドバック)
マルコス・ロホ(アルゼンチン)
左サイドバックは今回あまり特筆する人材が見当たらなかったが、その中でもアルゼンチンのロホが一番安定していたと思う。今回の予選リーグは、高温多湿という厳しい気候条件で行なわれたため、故障、疲労、反則など、「プレーの外側」の要因でリズムを崩すチームが多かった。その中でもアルゼンチンが予選リーグで好スタートを切れたのは、ロホに代表されるような安定感のあるプレーを行なえる選手が多かったからだろう。「いつも通りのプレーをすれば勝てる」というチームはたくさんあるが、そのプレーを「W杯本番で本当にできる」チームが勝ち抜ける、ということだと思う。


MF(守備的MF)
ホセ バスケス(メキシコ)
守備的MFは、圧倒的な運動量でメキシコの決勝トーナメント進出に貢献したバスケス。マンマークに徹し、潰し役を淡々とこなすボランチは、近年の展開サッカーではあまり流行らないスタイルだが、ブラジルのような強豪国を相手にするときには必要な人材だっただろう。メキシコは中米予選でまさかの4位滑り込みで本大会出場を決め、メンバーと戦術の転換を余儀なくされた。予選大会には出場していないバスケスの代表入りはメキシコ国内でちょっとしたサプライズだったが、監督の期待に見事に応えた。潰し役の宿命としてイエローカードをもらうことが多く、決勝トーナメント1回戦は累積警告で出場停止。バスケス抜きでオランダと戦わなければならなくなってしまった。ロッペンを止める人材を欠いたメキシコがどう戦うか見ものだ。


MF(レジスタ)
トニ・クロース(ドイツ)
ドイツ期待の若手レジスタ。90年代後半にドイツ代表で活躍したディートマー・ハマンを彷彿とさせる安定感。今回大会ではイタリアのピルロ、イングランドのジェラードなど「大物レジスタ」がたくさんいるが、それぞれ高齢化に伴い戦力低下が否めない。ピルロは行動エリアが狭く役割が特化しており、ジェラードも運動量が落ち視野が狭くなった。「心臓部」のレジスタが不調に終わった各国が予選落ちする中、クロースは安定してドイツ攻撃陣に質の高い縦パスを供給し続けた。若いだけに運動量も豊富で、攻撃・守備両面にわたって上下動を繰り返した。エジル、シュバインシュタイガー、ケディラなど正確なキック力を誇るドイツMFの中にあってプレースキックも任されており、空中戦が得意なドイツの武器になっている。


MF(攻撃的MF)
トーマス・ミューラー(ドイツ)
前回大会得点王。前回のゴールデンブーツ受賞は、5得点でビジャ、スナイデル、フォルランと並びながらアシスト数の多さが決め手となった。つまり得点力だけでなく、味方を活かすチャンスメイクにも長けている。今回の予選リーグでも自身4ゴールを量産しながら、味方へのパスや展開もこなし、ドイツの攻撃に効果的なアクセントをつけていた。また運動量も豊富で守備面での貢献も高く、高い位置からのプレッシャーでポルトガルDFを脅かし、ペペの暴力退場を引き出している。今回のドイツはFWを置かないゼロトップの布陣を敷いているが、ミューラーに代表される攻撃力の高いMFの人材の豊富さが、それを可能にしているのだろう。また戦術理解度が高く、組む相手を選ばない調整力の高さも併せ持ち、誰と一緒にプレーしても質の高い連携を保つことができる。監督にとってはかなり重宝する人材だろう。


MF(攻撃的MF)
アリエン ロッベン(オランダ)
前回大会の決勝で苦杯を嘗めたスペインを初戦であっさり葬り去り、その後も予選リーグ10得点というオランダの圧倒的な攻撃力の起点となる快速ウィング。とにかく速い。ボールをもらった瞬間にトップスピードに上げることができ、DF2人程度では止められない。間違いなく前回大会よりも能力値がアップしているだろう。ロッペンの右サイドからのカットインに対応するため、相手国の左サイドバックは引いて守ることを余儀なくされ、サイドからの攻撃参加を封じられた。「攻撃は最大の防御」をみごとに体現している。


MF(トップ下)
リオネル メッシ(アルゼンチン)
4年連続パロンドール受賞者は、前回大会では不完全燃焼のまま大会を去った。もともとあまりW杯との相性が良くなく、得点数も少ない。それが今回大会に入って人が変わったように従来の能力を発揮している。DFを一瞬で抜き去るテクニックもさることながら、キャプテンに任命された今回大会では、今までに比べて「集中力」が大幅に上がっている。予選リーグで奪った4得点は、試合開始直後や終了直前などの「魔の時間帯」が多い。相手DFの集中力や体力が落ちた時間帯でも、攻撃のための集中を切らさない。精神的に強くなったメッシがアルゼンチンをどこまで導くか、楽しみになってきた。


FW(セカンドトップ)
ネイマール(ブラジル)
個人としては今回大会で最もプレッシャーがかかる状態で開幕を迎えたプレーヤーだろう。地元開催で優勝しか許されない状況で、ブラジル伝統の10番を背負って大会に臨んだ。その開幕戦で2ゴールという見事な滑り出し。予選リーグ3試合で4得点と結果を出し、プレッシャーを見事にはね除けた。プレーの質としてはメッシ、ロッペンに比べるとやや劣り、雑なところもあるが、完成された彼らと比べてネイマールにはまだまだ伸びしろがたくさん残っている。W杯で優勝するためには、試合を重ねるごとにチームが成長し強くなっていく必要があるが、ブラジルがこれからまだまだ強くなっていく可能性を感じさせてくれる。


FW(センターフォワード)
カリム ベンゼマ(フランス)
1大会ごとに予選落ちと決勝進出を繰り返す極端なフランス代表にあって、今回のフランスは「強いほうのフランス」。そのエースとして予選リーグ3得点。見事に役割を果たした。今回のベンゼマの特筆すべき点は、内紛騒ぎが多いフランス代表で、チーム内の和を乱さないようフォア・ザ・チームに徹した規律性にある。フランス代表のエースストライカーは廻りとの連携など知ったこっちゃない暴れん坊タイプのFWが多いが、ベンゼマはいままでのフランス代表にはないタイプの献身的なFW。このポジションとしては、初戦でスペインの集中力をぶち切るダイビングゴールを決めたオランダのファン・ペルシーも捨て難いが、チームにフィットしている度合いと、「これからももっと見てみたい」という期待感を考慮して、ベンゼマを選んでみた。



1回戦はウルグアイ・コロンビアの南米対決、オランダ・メキシコ戦が見ものかな

ドイツーポルトガル戦

ドイツーポルトガル




World Cup 2014 予選リーグGroup G
ドイツ 4 ー 0 ポルトガル


今回のW杯は、ブラジル対クロアチア、スペイン対オランダ、イタリア対イングランドなど、初戦からビッグカードが相次いでいるが、そのひとつが今回のドイツ対ポルトガル。ともにヨーロッパの強豪国で、特にポルトガルのクリスチアーノ・ロナウドは去年のパロンドール受賞もあって注目の的になっている。

しかし、各メディアの予想では、圧倒的にドイツ有利の報道が多かった。ポルトガルはなかなか面白いチームではあるが、要するに「クリスチアーノ・ロナウドをごらん下さい」というチームになっている。彼をサポートできるセカンドアタッカーはナニくらいで、ドイツに比べるとどうも小粒感が否めない。
一方のドイツは、間違いなく前回よりも選手層が厚くなっている。前回大会の準決勝でスペインに敗れたのは、大会得点王のミューラーを累積警告で欠いたのが痛かった。しかし今回のチームは、ゲッツェ、シュールレ、クロースなど攻撃力の高い若手が多く躍進している。開幕前にマルコ・ロイスを負傷で欠いたのは痛かったが、それでもラーム、シュバインシュタイガー、ポドルスキ、エジルなどの主力がキャリアのピークを迎え、チームとしての完成度は前回よりも高いだろう。

ドイツはFWを置かないゼロトップだったが、それを補って余りあるMF陣の得点力がある。ドイツが事前にあまり優勝候補として特集が組まれないのは、圧倒的得点力をもつFWがいないからだ。オランダのファン・ペルシー、ブラジルのネイマール、フランスのベンゼマ、イングランドのルーニー、そしてクリスチアーノ・ロナウドのような「絶対的エース」がいない。そもそも今回のドイツにはFW登録がクローゼしかいない。
しかし、ヨーロッパ予選では他チームを大きく引き離す36得点を荒稼ぎした。誰か特定の選手が点を取るのではなく、今回の登録選手ほとんどが得点しており、攻撃的MF陣は全員が4~6点を取っている。どこからでも点がとれるチームだ。中盤の構成力でビルドアップし、前線のポジションチェンジによって中盤から飛び出したMFが点を取る。その意思疎通がチーム内で確立し、機能していた。

これは、ここ20年くらいのドイツ代表で大きく変化した点だろう。そもそもドイツが国際主要大会で優勝するときには「攻撃力の高いリベロがいる」という共通点があった。75年大会のベッケンバウアー、90年大会のマテウス、96年欧州選手権のザマーなど、最終ラインから前線に飛び出すDFが攻撃参加することによって、相手DFのマークを外して得点、というのがパターンだった。
それは、ボランチの人選に反映されている。最終ラインのDFが攻撃参加するため、守備的MFは抜けたDFラインをカバーする必要がある。だからドイツのボランチは陣形のバランス感覚に優れる、守備力の高い選手が多かった。ベッケンバウアーの裏にはフォクツが、マテウスの裏にはブッフバルトが、ザマーの裏にはアイルツがいた。

しかし今回のドイツは一見して、中盤の底に変化がある。前回大会に出場した選手が大幅にポジションを変えているケースが多かった。世界最高レベルのサイドバックであるラームをボランチにする時点で、相当な変化だろう。ラームは基本的に万能型だが、サイドバックとして大きく成功した要因のひとつに、正確なクロスがある。身長の低いラームをボランチに据えるということは、ラームから繰り出される正確なロングパスで前線を動かす意図があるのだろう。いままでの守備的MFとしてのボランチから、レジスタとしてのボランチに、戦術が変更している。

また、本来は中盤の底でマンマークや潰し役をすることが多いケディラが高い位置をとり、前回大会よりも攻撃参加する機会が増えている。ケディラはユース時代から攻撃力の高さに定評があったが、前回大会ではその攻撃力が遺憾なく発揮されたとは言い難い。戦術的な理由でマンマークに徹し、守備に忙殺されていた感がある。前回大会最終戦の三位決定ウルグアイ戦で、守備をシュバインシュタイガーに任せて前線に出る機会が増えた結果、決勝点となるゴールを挙げている。
今回はそのケディラのポジションを上げ、前線に絡ませパワープレーを仕掛けることで、ポルトガルDF陣のマークを困難にした。ケディラのオーバーラップに合わせるように、ゲッツェ、クロース、ミューラー、エジルなど運動量が豊富な攻撃陣が頻繁にポジションチェンジを繰り返し、ポルトガルDFを攪乱した。さぞ守りにくかっただろう。

ケディラのポジション変更には、もうひとつ意図があったと思う。前線からのプレスによって早い段階でボールを奪い、敵陣内からのショートカウンターを可能にした点だ。
もともとドイツのカウンターの精度は世界一のレベルにある。前回大会でも、決勝トーナメントのイングランド戦(4-1)、アルゼンチン戦(4-0)では、自陣深くに引いて相手を釣り出し、ボールを奪った瞬間に速攻を仕掛け、強豪国相手に次々とカウンターを成功させた。
今回大会でも、そのカウンターの戦術自体は変わっていない。しかし、自陣深くからではなく、敵陣内からのショートカウンターに「上げた」のは、それなりの意図があっただろう。

前回の南アフリカ大会と今回のブラジル大会の、一番の違いは何か。
予選1回戦を一通り見た感じだと、それは「暑さ」だと思う。南アフリカ大会のときは南半球で気候が冬にあたり、体力と集中力が試合後半まで持続しやすかった。勝負を決める得点のほとんどが後半に決まっていたことからもそれは分かる。
しかし、今回大会の各試合を見る限り、今の季節のブラジルの暑さと湿度は半端ないものだろう。どの試合でも、選手のユニフォームは汗でびっしょりになり、頭から水をかぶっている選手も多かった。だからどのチームも若手主体の人選をし、「走り負けしないこと」を念頭に置いている。

今回のドイツが高い位置からのショートカウンターに戦術をシフトしているのは、そういう気候条件でも体力を消耗しないようにするためのパワー・マネジメントだろう。だから得点だけに専念するFWを排し、攻撃的MF陣の全員でプレスをかけ、早い段階でボールを奪う。クローゼは確かに守備的な貢献度の高いストライカーだが、今回の試合で彼を外したのは、年齢的な問題でフルタイムのプレッシャーが体力的に厳しいという判断だろう。クロース、ゲッツェ、エジルなどの若手は厭うことなく守備でも走り回り、ポルトガルの展開を底から封じ込めた。
今回の試合を事実上決定したのは、前半のペペの退場だった。あの退場劇には、ドイツ前線の守備のプレッシャーが絡んでいる。ボールがなかなかボランチから前に進めず、クリスチアーノ・ロナウドにいい形で渡らない。ペペは明らかに、ボールを持った瞬間からプレスをかけてくるミューラーの守備にイライラしていた。そうした背景があって、ドイツの得点とペペの退場、という試合を決定づける前半になってしまったのだと思う。

後半に入ってからドイツは無理をせず、前線3/4の位置でボールを回し、ポルトガル守備陣を走らせた。ポルトガルはかなり疲れたと思う。疲労から集中力の欠如を招き、ミューラーにまんまと3点目を決められた。ドイツは暑さをちゃんと計算に入れて、効率的に、体力を消耗することなく、優位に試合を進める。後半にはエジルとミューラーを下げて温存し、若手ストライカー候補のシュールレを試すなど、次戦につながる策もちゃんと採っている。試合巧者とはこのような試合運びのことを言うのだろう。


それにしても、エジルの攻撃陣の指揮は相変わらず見事だった。ショートカウンターに必要なのは、素早い攻守の切り替えと、空いたポジションを即座に見極める判断力だ。口で言うと簡単だが、それを可能にするには、高い集中力と、それを生み出すスタミナが要る。今回の試合は午後1時開始で、相当な猛暑だった。あの気候条件でその作戦を可能にするためには、高い戦術理解とチーム全体の完成度が必要になる。ドイツがそのような組織立った戦術で初戦に臨んでいたのに比べ、クリスチアーノ・ロナウド一点突破に近いポルトガルでは、あの大差がつくのも必然だっただろう。チームの完成度が違う。

ミューラーのハットトリックはドイツを勢いづかせたが、個人的には、今回のドイツのMVPは左SBのジェローム・ボアテングだと思う。90分間集中力を切らさず、クリスチアーノ・ロナウドを完封した。ポルトガルと戦うときには、絶対に彼をのせてはいけない。前線のMF陣が引かずに高い位置を保てたのは、ロングボールで裏を突かれても、最終ラインのDF陣が確実に止めてくれる、という意思疎通があったからだと思う。その戦術に見事に応えた。ロナウドがケガ明けでベストコンディションではなかったことを割り引いても、よく守ったと思う。
ロナウドはさすがに精神力も高く、ペペのようにイライラすることはなかったが、ボアテングのマンマークに疲労して明らかに集中力が落ちていた。後半になんでもないパスをトラップミスし、ボールをサイドラインから出してしまう場面があったが、あれは普段のロナウドであればありえないプレーだ。ボアテングの守備が完全に効いていたことを示しているだろう。あそこまでロナウドを封じられては、ポルトガルも打つ手がないだろう。コートジボワールはドログバ1人の投入でまったく別のチームになったが、ドイツのようなレベルのチーム相手では、ひとりの力で流れを変えるのはなかなか難しいだろう。

ポルトガルに関して言えば、もっとファビオコエントランを見てみたかった。サイドバックだが、もともとFWの選手で、運動量も得点力も高い。僕は個人的にサッカーを見る時に「得点するDF」が好きで、ドイツ代表が好きなのもそれが理由だが、コエントランはポルトガルのなかでも攻撃参加の貢献度がかなり高い。ドイツの右SBのヘーベデスがなかなか前に出られなかったのも、コエントランの攻撃を警戒してのことだろう。後半途中で負傷退場してしまったので、次戦からも出られるかどうか微妙なところだろう。

注目の1戦は予想外の大差で決着が着いたが、必然だったと思う。ポルトガルとドイツは明らかにゲームプランに差があった。ポルトガルは大敗を喫した挙句、ペペは次戦出場停止、ウーゴ・アウメイダとコエントランを負傷退場で欠いた。ドイツにいいように走らされ、精神的、身体的両面の疲労が激しいだろう。
一方のドイツは、作戦が的中し、シュバインシュタイガー、ポドルスキ、クローゼなどの主力をまだ温存している。点差だけも大差がついたが、それ以上に、ゲームプランや戦術、長期的な選手起用など、多くの点で差がついた試合だったと思う。



クローゼは決勝T進出を決めた3戦目に記録更新のために出るかな
ペンギン命

takutsubu

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