たくろふのつぶやき

お出かけの時には保冷剤を持つのだ

2010年02月

女子フィギアの採点基準

バンクーバーオリンピックで日本中の注目の的だった女子フィギアスケートが終わりましたね。
結果は浅田真央ちゃんが銀メダル。
おつかれさまでした。


なんやら、優勝したキム・ヨナの点の付け方がおかしい、という騒動になっているらしい。
僕はフィギアスケートの採点の仕方も、基準もよく分からないが、キム・ヨナも真央ちゃんも、どっちも優勝しておかしくない演技だったと思う。「ふたりとも、うまいなぁ」という程度で見ていた。ふたりの演技の細かい違いなど、僕には分からない。
レフリーがキム・ヨナに軍配を上げたのであれば、それなりの理由があったのだろう。少なくとも、金メダルにふさわしくない演技ではなかったと思う。

採点がおかしいとしたら、全体的におかしくなっているような気がする。
例えば、前回のトリノオリンピック優勝の荒川静香のスコアは191点。今回優勝のキム・ヨナは228点。
どう考えても、40点近い差がつく演技には見えない

4年間の間に、採点基準が変化しているのは確かだ。細かい修正やルール改正などが行われたせいで、トリノの荒川静香と今回のキム・ヨナを単純比較することはできないのかもしれない。
それにしても、この点数の底上げ具合は異常に見える。ドラゴンボール並みのインフレが起きているのではあるまいか。

ちょっと調べてみたら、今回の採点基準の騒動の焦点は、「技術点」が軽視されて「演技構成点」なるものが異常に重視されている、ということらしい。
技術点が最も関与するのはジャンプだ。これが重視されないということは、たとえトリプルアクセルをバンバン決めても、それほど採点には有利にならない。


キム・ヨナが優勝した理由として「全体としての完成度が高い」「音楽の解釈が優れている」などが挙げられている。それに対して、「スポーツであるフィギアスケートに『曲の解釈』などが絡むとは何事か」「こんな採点基準なら、誰も難易度の高いジャンプなど挑まなくなる」などという不満がネット上で噴出している。

その事情は男子シングルでも同様で、男子銀メダルのプルシェンコも、技術点軽視のあおりを喰らった。参加選手のなかで唯一4回転ジャンプを成功させながら、それが報われなかった。
もっとも、プルシェンコの場合は、世界的に影響力のあるアメリカ人ジャッジ、ジョゼフ・インマンが、同僚ジャッジに「プルシェンコの演技構成点を下げるように」と仄めかすメールをバラ撒いていたことが発覚している。技術点では文句のつけようがないので、それ以外のところでごっそり減点するように圧力がかかっていた。
表彰台での抗議行動が是か非かは別として、そういう側面があったことは事実のようだ。


個人的には、技術点が軽視されようが、構成点だの曲の解釈だのが重視されようが、参加選手全員が共通した基準でジャッジされるのであれば、別に何の問題もないと思う。
「その採点基準はそもそもフィギアスケートの存在意義に反する」「そんなものはダンスであってスポーツではない」という意見の妥当性は、僕には分からない。国際スケート連盟がそう決めれば、そういうものとして競技をせざるを得ない。ルールに基づくスポーツというのは、そういうものだ。

そう考えれば、浅田真央の銀メダルは「採点基準に即した対策と戦術を練っていなかった」というだけのことになる。
トリプルアクセルを頑張るよりも、もっと別に磨くべき部分があった、というだけの話だ。

そういう動きのなかで破壊的な世界記録で優勝したキム・ヨナに関して、いろんな憶測が飛んでいる。
曰く、韓国は是が非でもキム・ヨナを優勝させなければならなかった。韓国は次回のソチの後の、冬季オリンピック開催地として立候補している。その招致活動の一環として、フィギアスケート金メダルの看板は欠かせない。実際、キム・ヨナはすでに五輪招致委員会の委員となっている。
韓国サイドは国際スケート連盟の副会長デビット・ドレと接近し、韓国のテレビ局KBSとサムスンがスポンサーについている。そこから根回しと圧力をかけて、手段を選ばずキム・ヨナを優勝させた。技術的に多少の不足はあっても、「構成点」という曖昧な概念を根拠に、なりふり構わず点数を上乗せし、世界最高記録の得点でオリンピックに優勝させた
・・・という噂らしい。


この噂の真偽については知らない。本当かもしれないし嘘かもしれない。そんなことはどうでもいい。
問題なのは、今回の世界最高記録を抱えて、キム・ヨナは残りの人生をどう過ごしていくのだろうか、ということだ。


その判断の基準は、オリンピック後に採点基準の改訂が行われ、「やっぱり技術点も大事」のように揺り戻しが行われるか否かにある。
キム・ヨナは「演技構成点」が異様に重視される現在の採点基準で、得点記録を伸ばすだけ伸ばした。ここでルールが改訂されて簡単に点数が取れないようになり、かつキム・ヨナが今回のオリンピックを最後に引退するようなことになれば、キム・ヨナは未来永劫「世界最高得点樹立者」として名前が残ることになる。

すると、世界選手権やオリンピック優勝者は、今後ずっと「でも、キム・ヨナの点数には達していませんね」という評価をされることになる。
その世評に、キム・ヨナは残りの人生、ずっと耐え続けることができるのだろうか。

スポーツの技術は日進月歩だ。今の時代よりも優れた選手は、きっと出てくることだろう。
今回優勝したキム・ヨナの演技を遥かに凌駕する選手は、この先必ず出てくる。
例えば、伊藤みどりはアルベールビルオリンピックで、唯一トリプルアクセルを決めて銀メダルを取った。今回、浅田真央はショートプログラムで1回、フリーで2回、合計3回のトリプルアクセルを決めている。18年前に比べて、選手の技術はこれだけ向上している。

しかし、採点基準の変更のせいで、これから出てくる名選手の点数がキム・ヨナの世界記録に達しないとなると、「今回のキム・ヨナよりも上手いのに、点数では下」という選手が続々と出てくることになる。
キム・ヨナだって世界を代表するアスリートだ。他人の演技を一目見て、全盛期の自分よりも上手いか下手かくらいは見ればわかるだろう。明らかに自分よりも上手い選手を目にして、自分よりも低い点数をつけられるのを目の当たりにし、それに対してコメントを求められる。そういう人生を、残り60年以上、ずっと続けられるものだろうか。

夏季オリンピックの話になるが、モントリオールオリンピック女子体操で史上初の10点満点を出したナディア・コマネチの演技は、今日的な観点からすると技術が全然足りない。ウルトラCもなかった時代のコマネチが、現代のスーパーE難度を連発する体操界に比べて技術で劣るのは、あたりまえだ。
ロサンゼルスオリンピックでは、アメリカはメアリー・レットンに金メダルを取らせるために、強引に彼女に10点満点を出した。しかし、彼女の後に演技した選手がことごとく彼女を上回ったため、10点満点が続出する異様な大会になってしまった。

それでも、体操競技の点数は、その大会が行われる間の相対評価に過ぎないから問題ない。どんなに採点基準が狂った大会でも、10点以上は出ない。だから体操競技には「世界最高得点」という概念がない。コマネチは当時の基準として10点だったのであり、今日の10点と比較することに意味はない。
ところがフィギアスケートは違う。オリンピック優勝者は、その大会の参加者だけとではなく、今後出てくる選手すべてと戦うことになる。点数に上限のない絶対評価だから、ある大会の得点と他の大会の得点を比較できる。
キム・ヨナの得点も、今後の世界選手権、オリンピックのたびに引き合いに出され、比較の対象として晒されることになる。

韓国はキム・ヨナの優勝で湧いているようだが、そんなに暢気に喜んでいい事態なのだろうか。
「世界最高得点」を誇りにするのは結構だが、それでひとりの有能な選手を、ひとりの人間を、潰すことになりはしないだろうか。

今回、韓国は女子フィギアで金メダルをとり気炎を上げたが、まだまだ全体的なレベルとしては世界のトップレベルに届いていないと思う。日本は浅田真央が銀メダルだったが、出場した3人が全員入賞しているのだ。全員がメダルを狙えたと言ってよい。
一方、韓国はキム・ヨナ1人の天才に賭けて、そこに全国民の期待が集中した。想像を超えるプレッシャーだっただろう。今後、第2、第3のキム・ヨナが出てくるようには、どうしても見えない。
キム・ヨナは「採点基準がおかしいから優勝した」のではなく、むしろ「フェアで真っ当な採点基準で優勝した」とされるほうが、今後、厳しい人生が待っているような気がする。

僕が見る限り、採点に意図的な操作が加わったように見えるのは、むしろ3位になったカナダのジョアニー・ロシェットの方だと思う。
オリンピック本番直前に母親が心臓発作で死去。涙をこらえながらの演技。それはそれで感動的な話ではあるが、それとフェアな採点のあり方とは別の話だ。ロシェットは素人目にもそれと分かるミスを連発した。少なくとも、長洲未来や安藤美姫を上回る出来とは思えない。


ジャッジをするのも人間だ。開催地の不可解な有利や、ジャッジの不穏な根回しなど、不正の匂いを完全に消し去ることは現実的に不可能なのだろう。
しかし、そういう歪んだアドバンテージで栄光を手にしたとしても、巡りめぐって最後に苦しむのは、選手自身だと思う。



やっぱ採点系の競技はどうしても分からんよ

「男子モーグル凄過ぎワラタww 女子モーグルはお遊戯だな」

金メダル アレクサンドル・ビロドー (カナダ)



30 :拘束衣(大阪府) :2010/02/15(月)
同じ競技でもまったく別物だったな。
迫力が違い過ぎる


17 :ゴボ天(catv?) :2010/02/15(月)
たしかにあれはすごかったな、納得の金メダルだわ


146 :ゴボ天(東日本) :2010/02/15(月)
男子と女子で5秒も違うんだな


68 :試験管立て(岩手県) :2010/02/15(月)
なるほど男子モーグル面白いな。はえーたけークルクル回る。


90 :砂鉄(兵庫県) :2010/02/15(月)
金メダルの奴
一個目の坂で、斜めにバク転しながら横に2回転してワロタ


32 :ゴボ天(東京都) :2010/02/15(月)
フィギュアも海外では男子の方が圧倒的に人気が高い。
男子フィギュアの入場券は五輪でも入手が最も困難。
フュギュア、バレー、陸上等女子ばかり人気の競技が多い日本は変態が多すぎだろ。


141 :ボールペン(広島県) :2010/02/15(月)
>>32
だって男子メダル取れないもん


584 :篭(アラバマ州) :2010/02/15(月)
スピード感が女子と違いすぎワロタww



日本ではあまり注目されないけど凄い競技が多すぎ。

日本のスポーツ事情

スポーツ後進国 日本
(長野五輪金メダリスト・清水宏保)


僕はこれまで本当に多くの方にお世話になった。地元の方々、応援してくださった皆様、用具の面倒を見てくださる方、日本オリンピック委員会(JOC)の皆さん。すべての人の支えがあって、4大会連続五輪出場、金、銀、銅メダルの獲得があった。

不遜(ふそん)かもしれないが、申し送りをしておきたいことがある。少し、厳しい言い方になる。が、聞いていただければ幸いだ。

日本はまだまだスポーツ後進国というしかない。五輪の期間中、国中が注目しメダルの数を要求される。選手が責任を感じるのは当然だが、ノルマを課せられているような感じにもなる。それまでの4年間のフォローを国やJOCはきちんとしてきたのだろうか。

政府の事業仕分けが行われ、スポーツ予算は削られる方向になった。全体的な削減は仕方がないとしても、仕分けの仕方は適切だろうか。

例えばお隣の韓国はスポーツ先進国になった。国威発揚という特殊な事情があるにせよ、お金の使い方が違う。日本には国立スポーツ科学センターがある。韓国にも同じような施設がある。韓国ではそこに選手が集められ、招集された時点で、日当が出る。日本では利用するのに料金が発生する。韓国ではもし、メダルを取れば、ほぼ生涯が保証されるのに対し、日本の報奨金は多いとは言えない。

バンクーバー五輪では、JOCの役員、メンバーが大挙して現地入りしている。予算は限られている。そのため、選手を手塩にかけて育てたコーチや、トレーナーがはじき出され、選手に快適な環境を提供できていない。お金の使い方が逆だろう。

競技スポーツだけではない。「1人1ドルスポーツの予算をつければ、医療費が3.21ドル安くなる」という統計を見たことがある。ヨーロッパではスポーツ省のある国が多い。スポーツを文化としてとらえる発想が根付いているからだ。生涯スポーツが、また競技スポーツのすそ野となる。

五輪の時だけ盛り上がって、終わったら全く関心がないというのではあまりに悲しい。日本にスポーツ文化を確立させるため、国もJOCも努力を惜しまないでほしい。




8 : ろう石(東京都) :2010/02/23(火)
完璧な正論


315 : ミキサー(アラバマ州) :2010/02/24(水)
清水は文才あるな


7 : 鋸(アラバマ州) :2010/02/23(火)
なるほど、公立校の野球部がPL学園野球部と試合してるようなもんなんだ。
こりゃ初戦敗退して当たり前。


14 : トレス台(兵庫県) :2010/02/23(火)
国がカネ突っ込まなきゃ勝てないなら勝たなくていいよw
カネくれる国に行けばいいだろ


21 : チョーク(兵庫県) :2010/02/23(火)
メダルの数は国益になるのか?


25 : しらたき(新潟県) :2010/02/23(火)
清水は考え方がしっかりしてて立派だ。
こういう人に上に立ってほしいものだ


33 : 試験管(東京都) :2010/02/23(火)
日本の場合、強化を目的とした団体が出来て、そこに役人が何人も天下りそうだな。
強化費用は結構使っても、それが選手に行き渡るまでに痩せ細るとかw


51 : 虫ピン(埼玉県) :2010/02/23(火)
>>33
今回の五輪でも、既にそうだったらしいね。
カナダに行く選手の人数より、同行してる役員の人数の方が多いらしいよ。


52 : ムーラン(東京都) :2010/02/23(火)
でも日本人は1ヶ月後には忘れているのも事実だしなw


63 : IH調理器(関西地方) :2010/02/23(火)
テレビ局や代理店などの関係が儲かるから盛り上げてるだけじゃないの?


68 : 銛(ネブラスカ州) :2010/02/23(火)
メダル獲るために韓国みたいな社会主義的なスポーツ育成をしていいのか?
エリートしかスポーツやれない自由の無い世界だけど


72 : カッティングマット(広島県) :2010/02/23(火)
>メダルを取れば、ほぼ生涯が保証される

そんな国いやだよ


92 : 餌(東京都) :2010/02/23(火)
日本はオリンピック出るためだけの育成ってしてないからな。
金メダル取れば嬉しいことだし
韓国はさぞかし盛り上がることだろうとは思うけど
見栄だけで強化すんのは北朝鮮みたいで気持ち悪いわ。


97 : 釣り竿(三重県) :2010/02/23(火)
>JOCの役員、メンバーが大挙して現地入りしている。予算は限られている。そのため、選手を手塩にかけて育てたコーチや、トレーナーがはじき出され、選手に快適な環境を提供できていない。お金の使い方が逆だろう。

これを言えただけでも清水は偉い
ただ、税金を使う側がこんな攻撃的な言い方をしちゃ反発喰らうだろ


105 : 鋸(関西地方) :2010/02/23(火)
正論すぎてなんもいえねぇ


119 : アルコールランプ(中部地方) :2010/02/23(火)
日本スケート連盟の 理事の数18人 + 監査役 5名 + 理事長 専務理事 副理事 顧問 等々 約31人の役員がおります
彼等全員が1000万↑の報酬をもらっており、 理事長の退職金は1億円クラス
ちなみに 一部の理事を覗いて殆どは実態勤務無しですよっと
詳細はスケート連盟HPみてこい


125 : 釣り針(dion軍) :2010/02/24(水)
>>119
こりゃひでぇw
こういうのを仕分けして選手に与えろ


144 : 釣り針(東京都) :2010/02/24(水)
結果出した人が言うと違うね


172 : クレパス(埼玉県) :2010/02/24(水)
実際オリンピックの時だけ注目されてメダルを要求されるのは確かに酷だよな


186 : ペンチ(東京都) :2010/02/24(水)
>>172
そうそう。それがいちばん問題の気がするわw
普段は見向きもしないのに、五輪のときだけ妙にわしが育てたみたいな


236 : 釣り針(宮城県) :2010/02/24(水)
メダル欲しさにマイナー競技のショートトラックとスケート競技に金かけてるから
スケート出身の清水にはスポーツ先進国に見えたのかもしれないけど
韓国はスキー系競技、スキージャンプ、アルペン、モーグルどれも代表らしき代表はいない
他の冬季五輪の競技には全然選手を派遣できてないスポーツ後身国だろw
強化したらメダル獲れるショートトラックスケートに一極集中してるだけで

韓国野球も、日本の競技人口の半分どころか1000分の1程度だし
韓国サッカーの若い代表戦は、閑古鳥がなくKリーグを見捨てて、みんなJリーグに来ちゃうし


262 : 紙(アラバマ州) :2010/02/24(水)
今回のオリンピックは
選手94人に対して役員111人

正論だな



298 : 釣り針(アラバマ州) :2010/02/24(水)
>>262
役員の観光旅行かよww


484 : 修正液(埼玉県) :2010/02/24(水)
メダルじゃなくて、入賞も含めた一覧表ないのかな


495 : マスキングテープ(catv?) :2010/02/24(水)
>>484
昨日の昼調べた時点では
日本が7種目15人入賞、韓国が2種目14人入賞


504 : マイクロピペット(アラバマ州) :2010/02/24(水)
>>495
なんという一極集中・・・


541 : 滑車(岐阜県) :2010/02/24(水)
清水さんはスピードスケートの観点から見てるからそう思うのも仕方ないとは思うが、
韓国はお家芸のスピードスケートを中心に、種目絞って集中的に金かけてるのよね。
その点日本は手広くやってるからなぁ。
もちろん清水さんが指摘するような無駄な使い方があるのも確かだが。



「本気で金メダルを穫りにいくのなら」という前提での話だとは思うけど

外国語をやるのだ

いま、趣味でイタリア語を勉強しているんですが。


大学時代から第2、第3外国語をとっていたんですが、なんというか、まぁ、動機が不純でしたな。
フランス語は「大学院を受験するから必要」てな感じだったし、ドイツ語は「意味論の論文にたまにドイツ語のやつがあるから」という理由だったし。
楽しくもなんともありゃしない。こんな勉強が身に付くわけありません。

加えて、当時の僕は理論言語学の面白さを知り始めた頃だったから、いきおい外国語の勉強も文法一辺倒でした。読解とかリスニングとかの勉強は皆無。とにかく文法のルールだけを規則的に頭の中に叩き込む、という感じの勉強でした。「単語と文法さえ覚えていればなんとか読めるだろう」くらいの感じでした。

僕は今も言語学に携わっているので、外国語の学習がまったく専門に関係ないというわけではありません。しかしそれでも学部時代に比べるとのんびりと外国語の勉強を楽しむことができます。テストも入試もないし。
外国語に限らず、なにか趣味として継続させるには、それを楽しむことがまず第一義だと思います。楽しめないものは長くは続きません。


今では僕の外国語の勉強の仕方はかなり変わってきまして。
重点は「わけの分からない音の連鎖を、発音することを楽しむ」です。


知らない外国語の音というのは、要するに呪文のようなものです。何を意味しているのかさっぱり分からない。外国語を勉強するときには、その呪文が何を意味しているのか、どういう状況で使うのか、それを一所懸命に覚えようとしていくのが普通です。
だから苦しくなる。

意味とか状況とかは後回しでいいんです。とりあえず、呪文の音そのものを楽しめばいいんです。
何度も口に出して発音しているうちに、頭ではなく口がそのフレーズを勝手に覚えます。
しかるのち、いろんな音声教材や映像教材を見て、そのフレーズを使う場面を覚えていくんです。

僕の語学学習のポリシーは「お金をかけない」「しゃべるだけ」「毎日やる」です。
だから教材はNHKラジオのテキストだけです。毎月380円。これくらいなら安いものです。
まずNHKラジオの放送で、キーフレーズだけをバカみたいに唱えて、その音を楽しみます。文法の説明とか分からん分からん。
そうやって意味もわからずに丸覚えしたフレーズを、こんどはNHKテレビのイタリア語講座でリスニングします。テレビ版のほうは、けっこう上級者向けの街角インタビューや文化紹介などをイタリア語でやってくれます。そういうナチュラルな発話のなかで、自分が覚えた断片的なフレーズの使い時を発見するわけです。 「へぇ、こういう時に使うのか」と、パズルのピースを絵の中にはめ込んで行くような感じです。


僕がこういう語学の方法に変えてきたのは、やっぱり留学の体験が大きいと思います。
アメリカの大学院に行ったとき、同期の友達で他の国から来た留学生は、みんなTOEFLが満点でした。ろくに英語が使えなかったのは僕だけ。「なんでみんなそんなに英語ができるんだろう」というのは、かなり疑問でした。
同期の友達にいろいろと英語を勉強する方法を訊いたんですが、共通していたのは、「どうやらコイツらは紙と鉛筆では勉強していないらしい」ということでした。聞いて喋る、聞いて喋る、の繰り返し。文法のテキストも単語帳も使いません。そして、ネイティブスピーカーの友達を作る。そいつと話す。覚えたフレーズを使いたがる。

帰国して大学で教えるようになって、留学生に日本語を教える機会が増えました。
中国や韓国から留学してくる学生さんは、入学した段階でかなり流暢に日本語を話せる学生も少なくありません。

ただし、そういう留学生は日本語が書けないんです。日本語の新聞も読めません。極端な学生さんになると、ふつうに喋っているぶんには日本人か外国人か分からないくらい完璧な日本語を話すのに、カタカナが読めない、という学生さんがいます。

そういう彼らが、どういう方法で日本語を勉強しているかは明らかです。テキストやノートをつかって「勉強する」のではなく、日本語の定型文や実践的な表現に「馴れていく」方法なのでしょう。
語学学校などで日本語をきちんと体系的に勉強してきている学生さんは別として、ほとんどの留学生は日本語の文法をきちんと勉強していません。だから彼らは、文法の理屈を抜きにして、個別の表現を逐一、覚え込んでいます。

外国人にとって日本語で一番難しいのは、助詞、用言の活用、敬語の3つです。
日本人にとって普通のことでも、彼らにとっては不可解なことがたくさんあります。

たとえば、「たくろふはチョコレートを食べる」という文。「たくろふは」が主語、「チョコレートを」が目的語・・・などと教えます。
すると、文法から入った外国人は、類推から「たくろふは電車を乗る」という文を作り出してしまいます。どうして目的語なのに「電車」になるのか、理解できない。

理解できないのは、そもそも「考えようとしている」からです。
理解もへったくれもない、「そういうものなんだ」と割り切って、表現を音でまるごと吸収すると、そういうストレスがかかりません。
僕は語学を、自分でやったり、生徒さんに教えたりしているうちに、結局は「音の響きに慣れる」しかないんだな、と思うようになりました。第一、そっちのほうがラクに語学に向かえます。


あ、ところで。
イタリア語を勉強すると、どうしてもイタリア料理の語彙が増えます。それに伴い、どうでもいい知識も増えます。
タマゴとチーズとベーコンのスパゲティ、「カルボナーラ」ってありますよね。あれって、「炭焼き職人風の」という意味なんだそうです。
仕上げにふりかけるブラックペッパーが、炭焼きを想像させるからなんだそうです。
材料のなかで一番偉いのはペッパーなのか。知らなかった。



「モッツァレラ」は「ひきちぎる」っていう動詞だし。

どらエモン

ドラえもんの暴言集



結構ひどい
ペンギン命
ここでもつぶやき
バックナンバー長いよ。
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