たくろふのつぶやき

BBQ強化月間。

2009年08月

シェイクスピアを観るのだ

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ロンドンのグローブ座に、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を観に行きました。


テムズ河沿い、テートモダン(近代美術館)の近くです。
シェイクスピアの時代の劇場の形式をほぼ忠実に再現してある劇場です。
日本で言えば歌舞伎座に近い位置づけなんでしょうか。

あまり大きな劇場ではありません。こじんまりしています。
その分、チケットはすぐに売切れてしまいます。インターネットで日本でも購入可能ですが、よっぽど早く予約しないと売り切れてしまいます。
僕もロンドン行きが決まったときに、真っ先にグローブ座の公演予定を調べて、マッハで予約しました。それでもギリギリでした。
チケットは事前に日本へも郵送してくれます。

日本でシェイクスピアというと「不朽の古典、大傑作、すばらしい作品」という近寄りがたいイメージがあると思いますが、ぜんぜんそんな雰囲気じゃないですね。
みなさん、気軽に立ち寄る感じのイメージで観劇しています。
演じる側と観客の距離が近くて、「昔の娯楽というのはこういう感じだったんだろうなぁ」という感じがします。


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公演パンフレット。


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記念品グッズ売り場も充実。レアもの揃い。


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原書や研究書も充実。


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ばーん、劇場内部。


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舞台脇から見たらこんな感じ。



シェイクスピア当時の劇場を忠実に再現しているので、天井がなく青空劇場です。
舞台には幕も袖もありません。楽士さんたちが音楽を奏でて、出演者がみんなで歌いながら登場し、いつのまにか劇が始まります。
最初のコーラスで「携帯電話をお持ちの方は?♪電源をお切りください?♪カメラもビデオも撮影はお控えください?♪」とハモッて歌うのが面白かったです。

シェイクスピアの劇は初演当時から女王陛下も観劇に訪れたそうです。
こんな大衆的な娯楽に女王陛下がご臨席というのは、当時としては相当なことだったでしょうね。

しかも、舞台袖がないもので、演じる人たちが普通に客席に下りてきます。
ジュリエットが偽の毒薬で偽装自殺するシーンなどは、ジュリエットの遺体をかついで、客席を一周して廻ります。
「美しい女優さんをじっくりご覧ください」的なサービスなんでしょうね。
演者と観客の距離を近づけるあたり、歌舞伎の花道と同じコンセプトなんでしょうか。


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最前列の人たちはこんな感じで観ています。



僕は以前一度だけ、同じシェイクスピアカンパニーの日本公演を、新大久保の東京グローブ座で観たことがあります。
演目は『テンペスト』でしたが、そのときと同じ印象をもちました。

すなわち、シェイクスピアの作品というのは、あたりまえですが、「舞台で演じることを前提に書かれている」ということです。小説ではありません。あくまでも台本です。
ストーリーの筋だけが作品の命、というわけではなく、台詞のひとつひとつを生身の人間が声に出し、動きを絡めて演じることで、はじめてベストの姿になるように作られています。
本を読むだけでは分からない面白さが、いろんな形で目前に展開される様は、圧巻でした。

シェイクスピアの作品の共通項として、「傍目からはバレバレな取り違えを登場人物だけが気づかない」、「イロモノとして道化役が必ず登場」、「薬、魔法、超神秘現象による問題解決策、しかも必ず失敗に終わる」などがあります。
ロミジュリもきちんとその範疇におさまっており、いわば教科書どおりのシェイクスピア作品の筋書きです。

しかし役者さんが凄いなぁ。声の出し方が素人とは段違い。
狭い劇場とはいいながら、劇場には違いありません。その隅々まで響き渡るような声の出し方というのは、相当に修行を積まないと身につかないものではありますまいか。
シェイクスピアの劇は世界中で演じられていますが、その総本山で、ホンモノを目の当たりにできたのは幸いでした。



終演後にあちらこちらで「おお、ロ?ミオ」の真似をする女の子が多数。

オックスフォード

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ロンドンの北西、大学の町オックスフォードに行ってきました。


ストラットフォードアポンエイボンの帰りに立ち寄って、一泊滞在します。
大学街ですので夏休みで閑散としていると思いきや、観光客でごった返しています。


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壮麗さを誇るクライストチャーチ・カレッジ


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クライストチャーチカレッジのディナーホール。
ハリー・ポッターの映画版のモデルとしてお馴染みですね。
両壁には、有名な卒業生や教授の肖像画が飾られています。


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あ、ジョン・ロックだ。


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自然科学博物館。アインシュタイン直筆の黒板。


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Oxford University Press本部。一般非公開です。
ここでOEDが編纂されているのですね。


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ルイス・キャロルにちなむアリスショップ。
今回のお目当てのひとつです。


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Blackwell書店の本店。地下階の自然科学書架。


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ユニバーシティーショップでおみやげを買います。



行きの電車のチケットはロンドンに来てから駅で買ったんですが、オックスフォードからロンドンへの帰りの電車は、日本にいる間に旅行代理店を通して買っておきました。
距離のわりにはずいぶん高いチケットだなぁと思ったんですが


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ファーストクラスでした。




電車のファーストクラスなんて初めて。

人殺しいろいろ

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今日はロンドンからちょっと小旅行です。
シェイクスピアの故郷、ストラットフォードアポンエイボンに行ってきました。

僕は大学時代、英文科の真似事のような勉強をしていたことがあったので、そのとばっちりとしてシェイクスピアの原典講読に出ていたことがあります。
その時はあくびしながら聞いていたんですが、とにもかくにも一度きちんとシェイクスピアの読み方を習ったことは大きかったと思います。
大学以外でそんなことを教えてくれるところがあるとも思えません。

大学を卒業後、なんとなく惰性で、趣味でシェイクスピアを読むようになりました。
よくあることですが、義務でやらなくてもよくなった途端、それが面白くなりだす、というやつです。
それまでと違い、シェイクスピアを大文豪と思わず、作品を大傑作だと思わず、先入観なしで純粋に作品のもつ面白さ、人物描写の妙、遊び心のある言葉の使い方などを楽しむと、「シェイクスピアって凄い奴だったんだな」というのが分かるようになりました。
「つまんないけど読まなければいけない本」なんて、後世に残りゃしません。何世紀にも渡って読まれ続けるということは、それだけ面白いということです。

そういう、今となっては趣味の領域として楽しんでいるシェイクスピアにまつわる街ということで、わくわくしながら旅行します。
ロンドン市内にある鉄道ターミナルのひとつ、マリルボン駅。
この駅から直通でストラットフォードアポンエイボンまで、2時間ほどの旅です。


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駅近くのカフェで英国式朝食をいただきます。


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マリルボン駅。比較的こじんまりとした駅です。


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電車はこんな感じ。電源のコンセントがついてます。


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ストラットフォードアポンエイボン駅。路線の終点です。


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街の様子。古い町並みが続きます。


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ばーん、シェイクスピアの生家。




まぁ、なんてことのない田舎街です。ひとりの天才作家のおかげで街ひとつが成り立っているような感があります。
シェイクスピアの生家は、すでに18世紀には観光名所になっていたそうです。
そう考えると、すごい作家ですね。400年後に至るまで街の基幹産業を提供し続けているわけですから。



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ミュージアムショップ。
日本で売ってない解説書と研究書をいくつか買いました。




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ミュージカルを観るのだ

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今日はクィーンズ・シアターで、ミュージカルの「レ・ミゼラブル」を観てきました。


ロンドンでなにか舞台を見よう、と嫁と言っていたのですが、何を見るのかは決めておらず、ロンドンに着いてからチケットをとればいいや、といういいかげんなプランでおりました。
実際のところロンドンで観劇のチケットをとるのはとても簡単らしく、ピカデリーサーカス周辺にいっぱいあるチケットオフィスで簡単にとれました。


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こういうチケットセンターで購入します。



僕は何回か原作を通読したことがあり、愛読書のひとつです。
演劇好きの嫁はミュージカルを5, 6回観たことがある剛の者なので、ストーリーはお馴染みです。
今日は本場ロンドンの公演ということで、嫁も興奮気味です。

やっぱり凄いなぁ。このミュージカル。
僕はまだ子供の頃に、かなり初期の日本公演を2度観たことがあります。
ジャン・バルジャンに鹿賀丈史、ジャベールに滝田栄、コゼットに斉藤由貴、マリウスが野口五郎でした。
そのときはまだストーリーも世界観もよくわかっていなかったので、ひたすら舞台の迫力に圧倒された感が強かったのを覚えています。衝撃的な作品でした。

今となってはすでに原作を何回も読み、原作者のユーゴーについても多少勉強したため、話の筋と場面の状況についてはすでに理解ができています。
そうなってくると、見方が変わってきます。ストーリーはむしろどうでもよく、「あの長大な作品を、どうやって3時間ちょいの舞台に仕上げるか」という構成のほうに興味と関心が向きます。

演劇好きの嫁に連れられて何度かミュージカルの舞台を観て分かったことですが、ミュージカルにおいてストーリーというのは、本質的な要素ではないような気がします。
むしろ、踊りや歌、効果や演技をうまく引き出すための触媒と考えたほうがよいと思います。

話の筋に一貫性や論理性を求めるのは、小説を論じる際の話であって、舞台を論じるときの軸にはなり得ません。
舞台が「ストーリーを忠実に再現するもの」でしか無いとしたら、小説か演劇か、どちらかは要らないものになるでしょう。

だから、舞台ではストーリーは進行に方向性を与える程度の役割でよいのだと思います。ストーリー上の時間の流れと、舞台上の時間配分は一致している必要はありません。
今回見た公演でも、「私がジャン・バルジャンだ」の裁判のシーンは、ほんとに一瞬で終わりました。
「ストーリーの細かい点にはあまりこだわらなくてもいいんだな」と割り切るようになってから、ミュージカルを観るのが楽しくなった気がします。

本場ロンドンだけあって、役者さんがすばらしいですね。声がよく通る。歌がうまい。
特にジャベールとテナルディエ役が存在感ありました。両方ともベテラン俳優でないと役負けするキーマンですが、さすが一流は違う。見事でした。
子役のコゼットもかわいかった。よく通る透き通った声で歌っていました。


昨日はサッカー、今日は演劇と、続けざまに世界の一流レベルを堪能する機会に恵まれております。
いい夏休みだ。



以前2度見ただけなのに歌を結構覚えてるもんですね

歴史探索

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今日はロンドン塔へ行ってきました。


言わずと知れた、ロンドンの歴史を血で彩る牢獄。
約1000年前に作られ、多くの犯罪者や王族を幽閉し、処刑してきました。
イギリス政治史の直接の証人と言っていいでしょう。

ここで処刑された人の数は数知れず、「一度収容されると二度と生きては出てこれない」と恐れられた牢獄です。
ここで処刑された大物としては、ウォーター・ローリー、ヘンリー八世の摂政だったトーマス・モア、同じく妃だったアン・ブリーンなど、錚々たる面々です。

ここから生きて出られた珍しい例としては、エリザベス一世がいます。投獄後、二ヶ月で釈放になりました。
イギリス史上伝説の女王であるエリザベス一世の神格性は、その治世下における大英帝国の発展のみならず、こうして生き延びた経緯にもあるのかもしれません。

ロンドンを見て廻って思うことですが、日本に非常に友好的な街みたい。
どの観光名所にも、日本語の案内がおかれています。
ロンドン塔も例外ではなく、日本語案内がおいてありました。


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うん、たしかにはらがへりますな



ロンドン塔を見た後は、タワーブリッジでテムズ川を渡り、南岸に入ります。
ロンドン新市庁舎のあるところです。


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これもまた「ザ・ロンドン」



浅草の勝鬨橋と違って、タワーブリッジは現役で開閉しています。
橋のたもとには、開閉の予定スケジュールが書かれています。
バンバンとバスが行き交う主要道路なのに、たまに閉鎖するんですね。
いいのかなぁ。


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タワーブリッジの切れ目



南岸に渡ったら、ロンドンブリッジ駅近くの「ロンドン・ダンジョン」に行きます。
昔の処刑や拷問の様子、凶悪犯罪の歴史などを、生々しい構成で展示しているアトラクションです。


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駅前から長蛇の列。



ロンドン大火災、切り裂きジャック、理髪店のパイでお馴染みのスィニー・トッドなど、いろんな趣向が凝らしてあります。
なんか今日は処刑場づいてますな。


ところで、今日は交通機関に支障がありまして。
宿泊場所からロンドン塔まで、地下鉄で移動しようと思ったら、「環状線と○○線は、本日は点検工事のため全線不通です」というお知らせが、しれっと貼ってありました

えーと、夏休み中ですよ。
週末ですよ。
それでも地下鉄の幹線の路線がフツーに運休するんですか。

しょうがないから、朝だけバスを乗り継いで移動しました。
今日は地下鉄運休の影響か、どのバスも非常に混雑しているようでした。
バスは乗り換えにお金がかかりますが、地下鉄は乗り換え時にはお金は発生しないため、地下鉄を乗り継いだほうが確実に移動できます。
プリペイドのオイスターカードを持っててよかった。
おかげで、普通なら立ち寄らないような駅を経由して移動できました。



なんでこんな時期に点検するんだ
ペンギン命

takutsubu

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