休日になんとなく大学入試問題を解いていたら、こんな問題を見つけましてね。

整式P(x)をx-1で割ると余りが1001であり、その商をx-11で割ると余りが101であった。
P(x)をx-11で割った余りを求めよ。


(答え)
P(x)をx-1で割った商をA(x)とおくと、
P(x)=(x-1)A(x)+1001 …(1)
と表せる。
A(x)をx-11で割った商をB(x)とおくと、
A(x)=(x-11)B(x)+101 …(2)
(2)を(1)に代入して、
P(x)=(x-1){(x-11)B(x)+101}+1001 …(3)

ところで、整式f(x)をx-aで割った余りは、f(a)である。 …(4)
(∵)f(x)をx-aで割った商をq(x)とする。x-aは1次式なので、余りは定数になる。それをrとする。
つまり、f(x)=(x-a)q(x)+r
これにx=aを代入すると、f(a)=rとなる。(Q.E.D.)

(4)を利用すると、P(x)をx-11で割った余りはP(11)である。
(3)により、P(11)=(11-1)・101+1001 = 1010+1001 = 2011

よって答えは、2011


(4)で証明した内容は「剰余の定理」といって、厳密には高校数学の範囲には入っていない。
答案には「剰余の定理より」と書いてしまってもいいのかもしれないが、どうせ定理なので証明可能なので、面倒がらずに証明まで入れたほうが答案としてはしっかりしているだろう。

そんなことよりも、この問題が面白いところは、2011年の入試に出題された問題、ということにある。
2011年の入試の答えが、2011。
なかなか面白いジョークだと思う。出題者の遊び心が見えて面白い。



こういう問題ってどうやって作るんだろう。