ワタミ過労死裁判 全国津々浦々の店舗で労基法破り


原告(父母)は「被告(ワタミ)は安全配慮義務を怠った」としているが、被告は否定している。  

ワタミの過重労働を公的に証明するものとして労基署の「是正勧告」と「指導票」がある。ワタミフードサービスは全国の労働基準監督署から、わかっているだけでも24件の是正勧告、17件の指導票を受けている。「是正勧告」は、労働基準法違反を指摘し是正を求めたものだ。レッドカードに相当する。

原告は「是正勧告」と「指導票」の提出を求めてきた。被告は「(本件裁判との)関連性がない」などとして拒否してきたが、きょう、すべての是正勧告書と指導票を渋々提出した。

きょうの法廷では「是正勧告」の他にも驚かされたことがある。被告が「美菜さんとの間に雇用関係がない」と主張していることが明らかになったのである。

 原告弁護団によると―

 美菜さんは入社式での配属希望アンケートで「外食」に印をつけた。美菜さんが就職したのは、ワタミフードサービスであって、ワタミ本社ではない。この時点でワタミ本社と美菜さんとの間に雇用関係はなくなった。ワタミ本体と渡辺美樹氏の責任には当たらないという理屈である。美菜さんには渡辺美樹CEO本人の名前で辞令が交付されているのにもかかわらず、だ。

 著しく常識を欠いた主張だ。労基法違反の限りを尽くしても責任が問われないのであれば、労働者は無法地帯で働かされていることになる。日本中の会社がブラック企業になってしまう。




法廷を社員で占拠させて遺族を締め出す手は止めたのか