原発の放射能漏れについて情報が飛び交い、戦々恐々としている人が多いようですね。
FacebookやWeb掲示板でも「日本は危ない」「いや大丈夫って政府が言ってる」など、憶測が飛び交っているようです。

非常事態なので、政府発表がある程度、大本営発表になるのはやむを得ないだろう。
こういう極限状況では、政府は事実をそのまんま報道するのが最善とは限らない。政府は単に情報を垂れ流せばいいのではない。情報の出し方を間違えると、パニックを引き起こす危険がある。「正確な情報」と「人の思惑」を、うまく兼ね合わせて報道する必要がある。

政府は、情報を出す順番を間違えず、問い合わせが殺到し情報回線がパンクする危険性を回避し、なおかつ住人の避難をスムースに行う。そういうトータルの危険度をうまくコントロールできるように、情報の提供を行うべきだろう。
僕の個人的な実感では、こういう時に「なぜ政府は正確な数字を公表しないんだ!」などと大声で騒ぐ奴は、本当に数字を公表されたら真っ先にパニックに陥る輩だ。情報に呑み込まれ、自分で情報を制御する能力がない。他人の噂やデマに騙されるやすいのは、いつもそうやって無責任に騒ぐ連中だろう。
本当に状況判断に優れている人は、「なぜ政府は正確な数字を発表しないのか」という状況も込みで、手持ちの限られた情報から現状を推測できる。

15日未明の段階で、茨城県で検出された放射能は5.57マイクロシーベルト。
これは通常の検出値の約100倍にあたる。


茨城



なんか凄そう。




おそらく、この「通常の約100倍」という数値に反応している人が多いのだろう。ものすごく毒々しそうだ。
では、一体「通常の約100倍」の数値は、どれだけ人体に影響を及ぼすのか。
そこまで理解して反応しているのか。

シーベルト(Sv)という単位は「単位時間あたりに被曝した量の合計」であり、現在テレビ等の報道では特に断りがないかぎり「1時間あたり」を指す。だから正確には、「シーベルト毎時(Sv/h)」の値だ。
日常、車の速度を言うときに「60キロ」だの「100キロ」だの、暗黙のうちに「毎時(1時間あたり)」を省略するのと同じだ。

危険度としては、おおよそ
100%致死量が7シーベルト、
50%致死量(2人に1人が死ぬ線量)が4シーベルト、
5%致死量(20人に1人が死ぬ線量)が2シーベルト、とされている。

で、茨城県の5.57マイクロシーベルトというのはどのくらいか。
単位が「マイクロ」なので、換算するとこうなる。


1シーベルト(1Sv) = 1000ミリシーベルト(mSv) = 100万マイクロシーベルト(μSv)


つまり、致死量5%の2シーベルトは、「200万マイクロシーベルト」ということになる。
この数値を茨城県で検出された5.57マイクロシーベルトで割ると、363636.3636…
要するに、茨城県で検出された「通常の100倍」なる数値は、



「20人に1人が死ぬ線量の、約36万分の1



に相当する。


ちなみに、このくらいの知識は、テレビでちゃんと説明している
僕は別に放射線に関しては何の知識もないが、テレビで放射線について解説している内容をちゃんと聞くと、そのくらいの情報はちゃんと流している。専門家の研究者が、わかりやすく解説してくれている。

おそらく、放射能漏れについてやたらと騒いでいる人々は、そういう解説をちゃんと聞いていないのだと思う。「通常の100倍」という文言だけに過剰に反応し、危険だ危険だと騒ぐ。
テレビを見ていて、悲惨な被災地の映像は見ていられるのに、放射能の危険性に関するちょっと専門的な話になると、「あーこんなの分かんない分かんない」と、チャンネルを変えてしまっているのではないか。テレビを見てはいるが、見たいものしか見ていない。マイクロシーベルトだの原発の構造だの、そういう理系的な話になると、頭が条件反射的に拒絶してしまっているのではあるまいか。
どのみち、情報を鵜呑みにしているだけでは、今なにが起きているのか理解することはできないだろう。テレビが右と言えば右を見て、左と言えば左を見る。サルの知性と変わりない。


政府は、たとえ事実であったとしても「放射能が危険範囲をはるかに超えました。間違いなく住民が全滅するほどの強力な放射能が漏れ出しています。近隣の住人はもう手遅れです。諦めて死んでください」などという発表は絶対にしない。「政府は正確な発表をするべきだ」と文句を言っている人は、そんな発表を政府ができるとでも思っているのだろうか。

情報を正確なまま、ただ漏れさせるだけならば、別に発表の主体は政府でなくても構わないはずだ。
放射能という、生命に関わる情報の統括を政府が担っているのは、情報の出し方に考慮するべき条件が多すぎるからだ。政府は、そういう諸条件をぜんぶ統括して、責任を負う立場にある。

だから、本当に状況を理解したいのであれば、情報を受け取る側のほうに能力が必要となる。政府発表の「内容」だけでなく、「仕方」を見るだけで、そこからかなりの状況が読み取れる。政府が「危険です。逃げてください」と勧告をする段階というのは、最後の最後、あらゆる代替手段が全滅した状況なのだ。だから、その避難勧告を受けてからようやく逃げ出すというのは、かなり状況に出遅れているということに他ならない。


情報に踊らされる人の共通点は、「頭を使っていない」という点だ。入ってくる情報を鵜呑みにして、現状把握から判断から行動原理まで、ぜんぶ他人からもらう情報に依存している。
自分から積極的に状況を判断し、情報をそのための手段として割り切る主体的な態度が身に付いていれば、冷静な判断ができるはずだ。そういう人は、マスコミや政府による発表の境界条件を見切り、単なる情報源として割り切って見ている。たとえ目に見えなくても、ちょっと考えればすぐに見えてくるものは、思いのほか多い。




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もしかしてガイガーカウンター置いてな・・・いや何でもない