ちょっと事務係とコミュニケーションの行き違いがありまして。


僕と同じ科目を担当している非常勤講師の方と面会をする必要がありまして、事務係に電話で連絡しておきました。
非常勤の先生は授業が終わると教室からまっすぐ帰ってしまう方が多いので、授業が終わったら講師室でお待ちいただけますか、と伝言を頼みました。 電話で僕が事務のお姉さんに言ったのは


授業が終わったら、講師室でお待ちください、とお伝えください


さて、その講師の先生の授業が終わった頃合いに講師室に行ってみたら
その先生がいないんですよ。
僕の電話を受けた事務のお姉さんに聞いてみたら


「先生は講師室にお戻りになっていないので、伝言をお伝えできておりませんが」


はぁ?と思って、どういうことか聞いてみたら、どうやら僕が「授業が終わって講師の先生が講師室に戻ったら、そのときに『待っててください』と伝えてくれ」と頼んだ、という理解をしているようなんです。
もしその頼み方が本当だとしたら、「もし先生が授業後に講師室に戻ってこなかったら、伝言は伝える必要がない」という意味になってしまいます。


そんなわけ、ねぇだろ


誤解の原因は「授業が終わったら」のかかる先の違いです。
僕が頼んだのは、

「授業が終わったら講師室でお待ちください」とお伝えください

この場合、「授業が終わったら」という副詞節は「お待ちください」にかかります。
当然、今すぐ伝えてほしいわけです。
授業中であっても、事務からメモを届けるなどして早急に伝えてほしいわけです。

ところが、事務のお姉さんの理解は

授業が終わったら、「講師室でお待ちください」とお伝えください

この場合、副詞節「授業が終わったら」は「お伝えください」にかかります。「先生に伝言する」という行動を「授業が終わったら」行ってくれ、という依頼になります。

確かに時と場所の副詞節が文頭にきて文が埋め込みになっているときには多義になります。こういう、「ことばがどの単位でまとまっているか」というユニットのことを構成素といいますが、この構成素の違いが多義をひきおこすことはよく知られています。 しかし、どっちの意味なのかは、少なくともこのケースの場合、常識で考えれば分かるだろと思うんですが。

事務であれば、頼んだ伝言が届かない、というのは子供の使い以下程度の仕事能力でしかないでしょう。
文が多義に解釈される場合、片方の解釈が片方の解釈をカバーする内容であれば、そっちの解釈を優先させるのが仕事の鉄則だと思います。
事務であれば、非常勤講師の先生方が授業後に講師室に立ち寄らない可能性なんて百も承知です。承知でありながら、伝言が伝わらない可能性のほうでわざわざ解釈しているんです。
きっと仕事するのが面倒だったんだろうな。



事務ってその手の行き違いを非常に大量に生み出しますよね