学部生相手に授業。


僕は今学期の途中で大学を離れるので、途中で抜けることを前提として割と楽な仕事を割り当てられています。
いままで週15時間の仕事をもらってたのに、今学期は10時間。
主に学部生の授業のためのハンドアウトをせっせとコピーする仕事をさせていただいております。
たくろふのコピーの腕前ときたら、そりゃあもう凄いもんです。

ところがその授業の担当教授が学会でイタリアに行ってしまったもんで、僕がかわりに代講することになりました。
まぁ、こういうことはしょっちゅうなので、それはそれで構わないんですが

ただ問題は、その授業の教室には黒板がないんですよね。
プロジェクターの使用を前提としているHigh-Tech Classroomというやつで、普段の授業もパワーポイントか何かで行っています。
そもそも80人くらい学生がいる大きい教室なので、板書してもうしろの方は見えにくいだろうし。

僕は学会発表のときにはプロジェクターは使いません。
別にそういうポリシーがあるわけではなく、なんとなく今までは別にプロジェクターを使わなくても済むような発表ばっかりだっただけなんですが。
なによりも、パワポとかキーノートとか使ってスライドの準備するのが面倒だし。

学会のハンドアウトで、よく、パワーポイントのスライドをぜんぶ印刷しただけのハンドアウトがありますが、あれはいただけませんね。
章立てが分からないと、話全体の構成が見えにくいんです。
ひとつのページに6枚くらいのスライドをまとめて印刷するから字が小さくなるし。
ましてやプロジェクターだけでハンドアウトを配らない発表は、話を追うのが大変です。

ところが、最近の僕はハンドアウトをLaTexで作ってるので、スライドも楽に作れるようになりました。
作ったハンドアウトをもとにスライドを作る設定を加えるだけで簡単に作れます。
今回の授業もそんな感じで、ハンドアウトを作ってから、それをもとにプロジェクター用のファイルを作りました。ラクラク。

授業の内容は統語論で、偶然、英語と日本語の比較でした。
Xバー理論では語の配置がパラメターで決まっていて、その値によって各言語の語順の違いが説明できる・・・というおなじみの話です。
いつもこの話のときには日本語が例として使われます。

Xバー理論の話をするときは、板書よりもプロジェクターを使った方が分かりやすいですね。
HeadとComplementが入れ替わることによって語順が変わる説明をするときに、動画処理を使って樹形図をくるっと廻すと、学生から「おおーっ」と歓声が上がります。
子供騙しに興奮するガキどもめ

最近のSyntaxは最小化に次ぐ最小化で、やたらと尖っている印象がありますが、学部生にことばの構造を説明するときに、GB理論はやっぱり安定感のある理論ですね。安心して教えられます。意味も乗っけやすいし。
統語論に挫折する人は、Barriers以降の生成文法の目指すものを追いきれないのではないかと思います。技術的な詳細の変遷ばかりに目を奪われて、そういう変遷を繰り返すことで何を目指しているのかを失念すると、そりゃきついはずです。大きな流れを見る限り、それほど無茶なことはしていないと思います。


授業するときにセーターを着てたら、結構な汗をかきました。
もう暖かくなってるのかなぁ。春が来るにしてはまだちょっと早くないか。



湖の氷も溶けてるし。