隠蔽ネタをもう一丁。


トヨタ「欠陥放置」報道
(「野良里蔵狸」さま)


非常に丹念に調べているので時間のある方はぜひ上リンク先を読んでいただくといいのですが、御用とお急ぎの方のために内容を簡単にまとめると


トヨタが「ハイラックスサーフ」の欠陥隠しでリコール対応が遅れ、熊本県警は同社部長らを業務上過失傷害容疑で書類送検。ところがこの件があまり報道されていない。
なぜか?

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(1)雑誌、新聞各社にとってトヨタは大手スポンサー
(2)パロマが目くらましのための生贄になった(トヨタもパロマも拠点は名古屋。警視庁が経産省にパロマの件を報告したのは、ちょうどトヨタの欠陥放置報道の日)

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あまり知られていないが、実はトヨタはリコール台数の増加率が半端ではなく、5年間で42倍にもなっている。

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トヨタはまだ今回の件について「謝罪」をしていない。

 今回の欠陥放置問題で今一番気になっているのは、トヨタがいつ顧客に対し謝罪するである。 20日に社長が陳謝したが謝罪ではない。欠陥車で事故を起こした人達には謝罪したが、顧客に対しては「心配をかけた」と陳謝したのみ。それも短時間で、後は自社の宣伝に時間をかけたらしい。心配をかけたって…、何様なんだろう。それも書類送検から 9日後の会見で。

三菱がリコール隠しを行った当時と比較するとわかりやすい。リコール隠し発覚後、ホームページには大きく謝罪があり、TV CMも謝罪ばかりだった。ところがトヨタのホームページを見ると、トップページのニュースには、11日の欠陥放置による書類送検にすら触れていない。まるでなかったことのように。誰もが一番目にするであろう TV CMも何ら変化はない。



たしかに、三菱のときと同じくらい、いや、シェアが多い分だけ三菱のときよりもより深刻な事態のはずだが、トヨタの杜撰なリコール遅れを社説で指摘したのは日本経済新聞だけだった(2006年7月22日「揺らぐトヨタの信頼??」)。


問題となったのは1988年発売のスポーツ多目的車「ハイラックスサーフ」。ハンドルの動きを前輪に伝える部品が強度不足で、止まったまま大きくハンドルを切る操作を繰り返すと破損し、ハンドルがきかなくなるという。2004年8月には熊本県で5人が負傷する事故が発生。トヨタは同年10月にリコールに踏み切ったが、熊本県警は「もっと早くリコールしていれば、事故も起こらなかった」という見解だ。

 これに対し、トヨタは「リコールの判断について落ち度はなかった」と刑事責任は否定しつつも、結果としてクルマに欠陥があったことは認めている。さらに、国交省の指摘を受けて、ユーザーからの不具合情報を社内各部署に迅速に伝える仕組みなどを整備する。

 急成長する組織にはひずみが生まれがちだ。世界各地で事業を拡大するトヨタも兵たん線が延び、国内工場や技術陣の負荷が増大している。しかし、人命を預かるクルマの品質確保は基本中の基本。トヨタはモノ作りの原点に立ち返って、信頼回復に全力を尽くしてほしい。



日経以外の他紙はトヨタの威光に腰が引けたらしく、この件については何も意見を出していない。たしかに、コトの大きさに比べて非難の声が異様に小さい。

パロマの件がトヨタからの目くらましなのかどうか知らないが、そういう印象面を抜きにしても、トヨタは当然するべきことをしていない。コストダウンによって急成長する企業がつまずくのは、だいたい安全面だ。形は違うが、「金儲け」を第一営業方針の至上命令としたJR西日本が福知山線の大事故を引き起こしたのと、根っこが同じ気がする。

このままじゃトヨタは競争によって破れるのではなく、自滅する。それくらいの非常事態だと思う。日本ではスポンサーとしての影響力で弾劾が控えめかもしれないが、ライバルメーカーがひしめく海外の報道は容赦しない。日本の根幹産業ともいえる分野をリードしてる企業らしく、潔よく後に引かない決着のつけ方をしてほしい。



品質の評判なんて一晩で地に堕ちる