「大学生における準ひきこもり行動に関する考察 ―キャンパスの孤立者について― 」

「かぐや姫症候群に関する考察 ―準ひきこもり行動との関連から― 」

(「富山国際大学・国際教養学部紀要2006第二巻」)


健康で、大学の成績も優秀であるし、車の免許も持っている。学校と家を往復するだけで夜遊びもしない真面目な子に育った。このままきっと社会人になって安定した人生を歩んでくれると、親は彼(彼女)の将来に希望を抱いてさえいる。しかし卒業を控えた時期になって初めて、親は自分の子のことをわかっていたようで、わかっていなかったことに気がつく。最終的に彼(彼女)は社会に適応することができないのである。一見適応しているかのように見え、期待を抱かせるだけに始末が悪いと言える。


ただ、真面目に大学に通い、単位もきちんと取れていることから、両親や、担当教員、そして本人も問題点に気づいていなかったのである。問題点とはすなわち、圧倒的な社会経験の不足の中で、人と関わることが苦手であるという欠点が矯正されたわけではないことである。就職活動、職場生活を送るに必要な社会的スキル等のレディネスが全く形成されておらず、その後の生活に適応できないということである。大学時代の彼は社会に参加しているようで参加していなかった。一応、家の外には出て行くものの、誰とも深い関わりを持つことはなくただ自分の世界の中で生きていただけである。


準ひきこもり大学生の特徴
(1)性格
1. 自分の力で自分の人生を切り拓いていくというたくましさに欠ける。
2. 社会経験の不足から、極めて自己中心的で視野の狭い考え方をする。
3. 精神病ではない。現実との接点はある程度残っているし、善悪の区別はつくので犯罪を犯すようなこともない。むしろ他の学生よりも大人しくて真面目な部類に入る。
5. 謙虚で常識をわきまえており、周囲を悩ませないこともある。一口に準ひきこもりと言っても、異常性には違いがある。

(2)知的側面(学習)
1. 真面目で大学での成績も良い。どの授業にも真面目に出席している。
2. レポートや卒論を書くというのは基本的に自分一人の世界での作業であるため、比較的得意である。

(3)社会的側面
1. 無気力で、実際には人恋しいものの他者との関わりを避けようとする傾向が強い。クラブ活動やアルバイトの類はしていないし、体育大会や大学祭など学校行事にも参加しない。また、お祭りなどの地域行事にも参加しない。それから下宿をしている場合には、家族とのコミュニケーションさえ少ないため、準ひきこもり傾向を加速度的に強めて行くことがある。
2. アルバイトに関しては、過去にやったことはあったとしても現在はしていないことが多い。結局自分にとって居心地の良い世界(社会と関わらない自分だけの世界)に落ち着くことになる。つまりアルバイトでさえもできないというのが実情である。アルバイトに精を出す大学生というと否定的に見られがちだが、準ひきこもり の大学生よりはましである。
3. 人間関係をうまく行うことが苦手である。例えば、質問をしたり会話を続ける努力が少ない。ある意味で、孤立するのは必然と言える。 4. 友人が極めて少なく、いつも一人でいることが多い
7. 若者らしい溌剌さ、元気の良さがなく、暗くよどんだ雰囲気を持つ。外見には自信のなさが滲み出ている。気軽に声をかけづらい独特の雰囲気を持っている。長年孤立していると、こうまでいびつになってしまうのかと驚嘆するほどである。
8. 全体的に見て、知的側面に比べて社会的側面が未熟である。



ズバズバ書き過ぎwww


でも、学部時代には確かにいたなぁこういう奴。授業は皆勤だし成績はいいけど、人付き合いが無い奴。いつも講堂の前半分のサイド沿いに個別で座ってるんだよね。

個人的には大学生にもなって講義しか行く所がないってのは、どうかと思う。だってどう考えても大学生が授業後、毎日夕方5時に家に帰るって異様だろう。

僕が学部生のときは、勉強:部活(ラグビー):バイト = 4 : 4 : 2くらいだったなぁ。確かに勉強は楽しかったけど、勉強だけしてたら、勉強を続ける気にはならなかっただろうな。



んー懐かしいなぁ。