<中国>週刊紙が自国の中学歴史教科書を批判、発行停止に


中国で「歴史を正しく伝えていない」と自国の中学歴史教科書を批判する論文を掲載した週刊紙が、当局から発行停止処分を受けたことが26日わかった。中国共産主義共青団の機関紙「中国青年報」の付属週刊紙「氷点」で、25日から発行が停止された。

 問題となったのは、今月11日に掲載された中山大学の袁偉時教授が執筆した論文「現代化と歴史教科書」。

 論文は1900年の義和団事件について「義和団が現代文明を敵視し、排外主義を取っていた」と説明し、義和団メンバーが1カ月間で子供を含む外国人計231人を殺害するなどの残虐行為を行っていたと紹介した。さらに、これらの内容が歴史教科書に記述されていないことを指摘。中国が日本の歴史教科書について「歴史をわい曲している」と批判しているが、「我々の近代史観も類似の問題がある」と述べ、むやみに民族情緒をあおるのでなく、理性的な態度で歴史を分析する必要があると訴えた。

 「氷点」は95年から始まり、独自の社会評論などで評判が高かった。同紙の編集関係者は17日、中国青年報の総編集長が「教科書は国家行為だから批評はできない」と語ったことをインターネット上で明かした。また、この関係者は「論文は歴史学会の人が皆知っている史料と結論を提供したに過ぎないのに、それらの発表もできないのか」と疑問を投げかけた。

 中国では昨年末にも、独自報道で人気の北京の大衆紙「新京報」の幹部が更迭されており、今回も、胡錦涛政権が進めるメディア規制強化策の一環とみられる。



「政治的イデオロギーが介入するとどんな学問でも自由を奪われる例」として後世に晒しておきます。



不謹慎かもしれないけど他人事で良かった