中国・安徽省 1万人の群衆暴徒化 派出所破壊、スーパー襲撃



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中国・安徽省 1万人の群衆暴徒化 派出所破壊、スーパー襲撃

 【北京=野口東秀】中国中部の安徽省池州市で二十六日、一万人の群衆が交通事故をきっかけに暴徒化し、パトカーや派出所を破壊したほかスーパーを襲撃する騒ぎとなった。鎮圧に出動した武装警察隊員六人が負傷、警備当局は首謀者として参加者十人を拘束した。  中国国内では、地方住民が警備当局と衝突する大規模な事件がこのところ相次ぎ発生。今回の事件も、ささいなきっかけで騒乱に発展する中国社会の不安定ぶりを示すものとなった。

 地元紙「池州日報」などによると、きっかけは乗用車が歩行者をはねたうえ、被害者が運転手から暴行されたことだった。市民の通報で警官が派出所に運転手を連行したが、群衆が派出所を取り囲み、人数は一万人近くに膨れ上がった。

 このうちの「少数の不法分子による扇動」で群衆が騒ぎ始め、乗用車をひっくり返したほか、パトカーや消防車にも襲いかかり、派出所にも放火した。近くのスーパーも襲撃され、商品が略奪される事態となった。

 地元当局は事態の拡大を重視、市幹部の緊急会議を開催。交通事故発生から九時間後に武装警察部隊約七百人を出動させてようやく鎮圧した。これまでのところ、騒ぎの理由に関する住民側の情報は伝えられていない。

 最近明らかになった中国国内の騒乱では農地の強制収用をめぐり、農民と工事関係者らが衝突するなどのケースが多い。今月だけでも、河北省で立ち退きの補償金をめぐるトラブルで、村民らが猟銃などで武装した二百?三百人の集団に襲撃され、五十人以上が死傷。広西チワン族自治区でも、立ち退きを拒否する住民と警官隊が衝突し、多数の死傷者が出ていた。
(産経新聞) - 6月29日2時57分更新